ペンにある程度の重さや大きさがあるのは大切な事

ペンと画の関係を熱く語る青池

青池はペンタブレットを自身の創作に活用しているという。

「ペンタブレットを使いだしたのが9年前で、5年前から「Intuos3」を使用しています。今は「Intuos4」で作業しているのですが、とにかく4ではペンが大きく変わりましたね。手に入れた瞬間、付属の太いグリップに交換して使っています。ペンが軽いと、自分の描く作業が、なんか軽いというか、楽にペンを動かしているという気分になってしまうんです。ペンに重みがあると、画を描くときの心構えも変わります。ペンにある程度の重さや大きさがあるというのは大切な事なんです」

Intuos4に関して、青池はとにかくその使い易さを感じているようだ。

「作業効率の向上よりも強く感じるのは、身体的な意味での使い易さですね。僕は筆圧がかなり強くて、以前は長時間描いているとすぐに腱鞘炎になってしまったのですが、Intuos4に移行してから、長時間描いていても、手の痛みがほとんどなくなりました。また、スペックの進化は当然、誰しもが感じるのだと思うのですが、初めてペンタブレットに触れる人にとっても、Intuos4はいいと思います。ペンタブレットは誰でも使い出しの時期に違和感を感じるものです。手元に書いているのに、画は目の前のモニターに表示されるという、マジックハンドのような変な違和感というか……。ここで挫折してしまう人も多いと思うのですが、Intuos4では、その違和感がまったくないですね。これは凄い事だと思います」

最後に青池はクリエイターとツールの関係を語ってくれた

「プラスのネジをマイナスドライバーで開けようとする人っているじゃないですか。プラスのドライバーを買えばいいのに、それで苦労してる。クリエイターの道具にも適材適所があるので、必要だと思うツールはすぐに手に入れるべきだと思います。ツールがなきゃ成立しない仕事もありますし。例えば、無理に借金して必要なツールを買ったとします。だったら、その罪悪感をすべて創作に注ぎ込めばいいんですよ。僕だって、この夏は子供をプールに連れて行かないことに対する罪悪感を、すべて創作に注いだんですから(笑)」

「Intuos4」で描かれた「創作番長クリエイタ」

「Intuos4」 -青池良輔はこう使う

ここでは青池さんの「Intuos4」のファンクションキー設定を紹介しよう。青池さんは「とりかえしのつかない失敗を減らす」事を念頭に置いてファンクションキー設定をしているという。
「Intuos4のファンクションキーはとにかく使えますね。僕はほとんど手元を見ないで作業しているので、微妙に傾いたキートップが凄くいい感じで、手でわかるのがいいですね。僕のファンクションキー設定なんですが、undo、undo(笑)。凄いundoするんですよ。自信ないので。ラジアルメニューは、データをセーブするために使用しています。プレシジョンモードは目のような細かい部分を描くときに活用しています」
「あと、細かい部分ですがペンスタンドも良いアイデアだと思います。芯を格納できるので、ペンを持ち歩くのも、本当に楽になりました」 「Intuos4」の有効な活用法はこちらから

撮影:石井健