カシオ計算機は13日、電子ピアノ「CELVIANO(セルヴィアーノ)」シリーズより、「AP-620」「AP-420」「AP-220」の3モデルを発表。発売は、AP-620が9月中旬、AP-420が9月上旬、AP-220が8月28日を予定している。価格はオープンだが、推定市場価格は、AP-620が15万円前後、AP-420が10万円前後、AP-220が8万円前後。

ハイグレードモデル「AP-620」は、30W+30Wの高出力アンプと2ウェイ4スピーカー(φ16cm×2+φ5cm×2)を搭載する

CELVIANOは、ピアノらしい高級感のあるフォルムを追求したキャビネットタイプの電子ピアノ。今回発表されたのは、伝統的なアップライトピアノのフォルムを採用したほか、250種類の楽器の音色や180種類のリズムを内蔵するなど多彩な機能を誇る最上位機「AP-620」、ブラックウッド調とオークウッド調の2色のボディカラーを用意するスタンダードモデル「AP-420」、エントリー向けのベーシックモデル「AP-220」の3機種だ。

3モデルとも、6日に発表された同社の電子ピアノ「Privia(プリヴィア)」シリーズ新モデルと同様に新たに開発された「リニアモーフィングAIF音源」を採用。独自の演算処理によって一音一音を生成することで、従来のフィルター処理と比べて、弱打から強打までの音色の変化をよりなめらかに再現できるようになった。また、新音源によりダイナミックレンジを広げ、極めて弱く弾いた時のソフトな音から非常に強く弾いた時のハードな音まで、グランドピアノ並みの強弱の幅を表現できるという。

SDメモリーカードスロットも装備するスタンダードモデル「AP-420」。上位モデルのAP-620/-420には高低自在椅子が付属する

さらに、新開発の「3センサースケーリングハンマーアクション鍵盤」を採用。打鍵ストロークを検知するセンサーを2接点から3接点に増やしたことで、鍵盤が戻りきらない状態でも連続して同じ音を出すことができる。なお鍵盤は、ハンマーの自重のみを使った構造となっており、低音域ほど重く、高音域ほど軽くなるグランドピアノの特性を実現している。

ベーシックモデル「AP-220」。本体と同系色のイス、ヘッドホン、譜面たて、楽譜集などを付属する

このほか、ダンパーペダル使用時の共鳴効果を再現する「アコースティックレゾナンスシステム」、60曲の「ミュージックライブラリー」、鍵盤の中央から右側と左側で同じ音域の演奏が可能な「デュエット機能」なども装備する。