最近ではSSDを搭載したノートPCが増えてきたが、従来のHDDと比べて容量に不満があるユーザーも多いだろう。そこで東芝が2009年夏のWebオリジナルモデルとしてリリースしたのが、単一モジュールで512GBのSSDを備えた世界初のモバイルPC「dynabook SS RX2/WAJ」だ。今回は、この最新SSDを搭載したモデルの実力を確認してみよう。
主な仕様 [CPU] Intel Core 2 Duo SU9400(1.40GHz) [チップセット] Intel GS45 Express [メモリ] 3GB [SSD] 512GB [ディスプレイ] 12.1型ワイド液晶(1,280×800ドット) [サイズ/重量] 約W283.0×D215.8×H19.5mm/約1.095kg [OS] Windows Vista Business [直販価格] 約398,000円
高速かつ容量不足を感じさせない512GBの最新SSD
持ち運ぶ機会が多いモバイルPCでは、時として衝撃でHDDが破損し、データを復旧できなくなる場合がある。ゼロスピンドルによる優れた耐久性や高速なデータ処理速度を求めて、自己責任でHDDからSSDへと換装するユーザーも増えているほどだ。
しかし従来のSSDは、容量の点でどうしてもHDDに後れを取っていた感が否めないのもまた事実。こうしたなか、SSD市場でトップシェアを狙う東芝が東芝が満を持して投入したのが、2009年夏のWebオリジナルモデル「dynabook SS RX2/WAJ」だ。
dynabook SS RX2/WAJには、同社が「業界最大級の512ギガバイトSSDの製品化について」として2008年12月18日に発表したPC向けの最新SSDが搭載されており、単一モジュールで512GBのSSDを搭載した世界初のモバイルPCとなる。
このSSDは43nmプロセスの多値NANDを採用したもので、ストレージ容量的には同じく2009年夏モデルの店頭販売向け「dynabook SS RX2/T9J」の約4倍に相当。同時に新開発コントローラで多値NANDを高速・並列動作させることで、従来製品と比べて2倍以上もデータ処理速度を向上している。
ちなみに、データ処理速度のメーカー公表値はSSD単体でリードが最大230MB/s、ライトが最大180MB/s。昨年末の時点ではリードが最大240MB/sでライトが最大200MB/sだったことから何らかの仕様変更が行われたと見られるが、いずれにせよ現時点のSSD搭載ノートPCでトップクラスに位置するのは間違いないといえるだろう。