続いて、日本AMD マーケティング&ビジネス開発本部 PCプラットフォーム・プロダクトマーケティング部 部長 土居憲太郎氏が、デスクトップ用「AMD Athlon II」と次世代プラットフォームなどを説明した。
まずは「AMD Athlon」の進化を紹介。2000年に1GHzの壁を越え、2003年には64ビット化、2005年にはデュアルコアモデルを送り出している。2009年には新ブランド「AMD Athlon II」を発表したとした。
「AMD Athlon II」は、デュアルコア専用設計のダイを使い、45nmで設計。高パフォーマンスでありながら低消費電力を実現している。
そのひとつが「AMD Athlon II X2 250」。競合となるCore 2 Duo E5000番台と比較すると、ベンチマークでは10%前後パフォーマンスが高い。「GMA X4500HD」によるプラットフォーム比較でも、ATI Radeonを内蔵しているためグラフィックパフォーマンスも高い。
「AMD Athlon II X2 550 Black Edition」は、3.1GHzと高クロックで、競合となるCore 2 Duo E7000番台と比較すると、10%前後パフォーマンスで勝っている。さらに、「AMD PowerNow!」に対応し、45nmプロセスで製造していることで低消費電力を実現。Cool'n'Quite 3.0を搭載し、Cool'n'Quite 2.0と比較した場合、40%前後も低消費電力性能が上がっているとした。
「AMD Athlon II X2 945」は95W版で、日本限定パッケージ。これ以外にも905、705といった65Wの低消費電力版も用意している。低消費電力のCPUは日本で求められていることが多く、日本の市場に合った製品を投入していきたいとしていた。
DDR3に対応した製品ラインナップも大幅に拡充。下位互換性を持つためDDR2にも対応しているので、現状ではDDR2を使用していても、そのままDDR3へ移行しやすい。これも強みになっている。もちろんWindows 7にも対応しており、XPモードも問題なく利用できるとしている。
続いて薄型ノートPCのプラットフォームを紹介。AMDは、日本では未発売だが世界各国ではテレビチューナーも販売している。そのため、ノートブック用プロセッサー、グラフィックス機能を持つチップセット、さらにそれとは別のグラフィックスチップ、HDテレビチューナーを1社でまかなえるようになっており、HDエンターテインメントにマッチしたプラットフォームを丸ごと提供可能となっている。これにより、ミニノート、メインストリームのノートPCの間を埋めるシングルコアの低消費電力CPUを使った超薄型ノートブックの市場を新たに開拓できた。それが今後2世代目に移行することで、メインストリームのマーケットにさらに食い込めるとした。
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インテルのGMA X4500HDを使ったプラットフォームとの比較。ATI Radeon HD 3300を持つためグラフィックの性能が高い |
薄型ノートPCのプラットフォームのイメージ。AMD1社でさまざまなソリューションがまかなえることが優位性につながっている |
米HPから6月10日に発売されるデュアルコアを搭載した薄型ノート「HP Pavillion dv2」を紹介。デュアルコアが極薄ノートサイズで動作していることをデモした。次世代は18WのデュアルコアのAMD AthlonとM780Gチップセットを組み合わせた製品になるとのこと。
最後に、M780Gを搭載した次世代のデュアルコアプラットフォームのデモマシンを紹介。Windows 7上で、GPUではなくオンボードのグラフィックのみでスムーズに動画再生できていることをアピールした。