「WinZip 12」

「WinZip」は、圧縮ファイルを扱うアーカイブユーティリティソフトとしてもっともポピュラーな存在のひとつである。ファイルの圧縮と展開を素早く、そして安全に実行することで、ファイル容量の節約や電子メール送信の高速化、ダウンロード時間の短縮を図ることができる。本シリーズは世界中で1億9,000万以上のダウンロード数を誇っており、ユーザーからの信頼性も厚い。コーレルでは、その最新作である、「WinZip 12 Standard」と「WinZip 12 Pro」のダウンロード販売を先月よりスタート。同社のオンラインストアで購入できる。製品は、「WinZip 12 Pro」ダウンロード版の価格が8,400円、「WinZip 12 Standard」ダウンロード版の価格5,250円となる。また、ライセンス販売も開始している。なお、同社では体験版も公開している。

「Standard」と「Pro」の違い

最新作には「Standard」バージョンと「Pro」バージョンが用意されている。「Standard」は、様々な方法で簡単にZipファイルに圧縮することができ、現在使用されているもっとも一般的なアーカイブファイルを開くのに必要なツールがすべて備わっているもの。米国商務省標準技術局(NIST)によって選定作業が行われている、米国政府の次世代標準暗号化方式として採用されている強力なAES暗号化が組み込まれており、機密情報を堅守することができる。

一方の「Pro」バージョンでは、「Standard」の全機能に加えて、写真の転送やデータのバックアップ、ファイルのアーカイブ、CDやDVDへのZipファイルの書き込み、オンラインFTPサイトへのZipファイルのアップロードといった強力なツールが備わっているのが特徴だ。双方共通の新機能としては、JPEG ファイル(デジタル写真やグラフィック画像)の圧縮率が平均して約20~25%へと大幅に向上している。

また、Zip上から解凍せずにサムネイルやイメージビューアで閲覧する機能と併用することで、写真などのJPEGファイルの管理も快適に行うことが可能だ。さらに新たな機能として、7ZアーカイブとCD/DVDの.ISOおよび.IMGディスクイメージファイルの読み取りと展開がサポートされた。もちろん、従来のRAR、BZ2、CAB、LHA、Z、GZ、TAR、UUE、XXE、BinHex、Mime、およびZip ファイルもサポート圧縮・展開パフォーマンスは大きく向上している。

リスト表示でファイルを管理。ファイルの種類や圧縮後のファイルサイズもわかるので便利だ

それでは、「WinZip 12」のさらなる新機能も含めて、実際に「Pro」バージョンに触れながら説明していくことにしよう。