ソニーは2日、デジタルハイビジョンメモリースティックハンディカム「HDR-TG5V」を発表した。発売は4月20日を予定しており、価格はオープン。市場価格は、12万円前後と予想される。

コンパクトさだけでなく、GPS搭載など機能面も向上したハイビジョンムービー「HDR-TG5」

同製品は、1920×1080iでの撮影が可能な世界最小のムービーカメラ。昨年4月に発表されたHDR-TG1の後継となる。サイズは幅30mm×高さ117mm×奥行き62mmとなっており、HDR-TG1に比べて幅で2mm、高さで2mm、奥行きで1mm、小型化されている。また、撮影時の質量も約280gとなっており、こちらは約20g軽量化された。

機能面でも、最新のものが取り入れられている。まずはGPSユニットの搭載。同社では、今年1月に発表したHDR-XR520/500に、世界初となるGPS機能を搭載しているが、コンパクトモデルのHDR-TG5にも同様の機能を取り入れており、撮影映像などに位置情報を付加することができる。本体の再生メニューから呼び出される地図上に、撮影位置がマーカーとして表示され、そこから映像を選択することができる。もちろん、地図には現在位置が表示されているので、旅行の際なども便利だ。

また、また一種のハイスピード撮影機能「なめらかスロー録画」機能も搭載。通常の4倍のフレーム数で撮影するというもので、本格的なハイスピード再生にはもちろん対応できないが、動きの速い映像を、なめらかなスローモーションとして再生できる。

再生時の機能も向上。盛り上がっている場面だけを自動的に抽出して再生する「ハイライト再生機能」が新しく装備された。ハイライト再生時にはBGMやエフェクトなども利用可能となっている。

機能の追加に伴い、UIも刷新。従来のメニューは、機能別に割り当てられたボタンからツリー形式で機能を選択していくというものだったが、HDR-TG5に採用されているメニューは、画面左端部分をスクロールさせることで、さまざまな機能を使用できるというもの。同社の販売するテレビなどで使用されているXMB(クロスメディアバー)や、携帯電話などに使用されているUIに近い感覚のものだ。

ワイドコンバージョンレンズ「VCL-HGE07TB」

使用されている受光素子は、ノイズ低減技術「Exmor」を採用した1/5型のクリアビットCMOSセンサー。レンズは光学10倍ズーム機能を搭載した、カールツァイス「バリオ・テッサー」レンズとなっており、この辺りはHDR-TG1から変更されていない。ただしHDR-TG5では、オプションとして専用のワイドコンバージョンレンズ「VCL-HGE07TB」(4月20日発売予定:1万2,600円)が用意されており、35mmカメラ換算で30mm相当の広角撮影も可能となっている。

なお、HDR-TG1では、8GBのメモリースティックPROデュオが付属していたが、HDR-TG5では、メディアは付属しておらず(スロットは装備)、代わりに16GBのフラッシュメモリーが内蔵されている。

付属バッテリーは、「インフォリチウムH」シリーズの「NP-FH50」。連続撮影時間は、HDR-TG1の、約1時間35分の連続撮影(実撮影時間45分)より若干伸び、約1時間40分(実撮影時間約50分)となっている。