MicrosoftのPowerShell開発チームが、Windows向けコマンドライン実行環境最新開発版「Windows PowerShell V2 Community Technology Preview-3 (CTP3)」を公開した。対応するシステムはWindows XP SP3 (x86 / x64) 、Windows Vista SP1、Windows Server 2008。動作には.NET Framework Version 2.0以降が必要。
今回のリリースは、2008年5月に公開されたテクノロジープレビュー第2版 (CTP2) のアップデート。CTP2と比較してパフォーマンスが向上したほか、「WinRM 2.0 CTP3」を利用した遠隔管理機能も改良された。実行できる命令 (コマンドレット) も60以上追加、コンピュータ名の追加 / 変更やイベントログ取得など、システム管理に利用できるものも用意されている。
PowerShellスクリプト編集ツール「Graphical Windows PowerShell」もリファイン、名称が「Windows PowerShell Integrated Scripting Environment (ISE)」に変更された。グラフィカルなデバッグ機能が実装されたほか、コンテクストヘルプがサポートされている。PowerShell ISEの利用には、.NET Framework 3.5.1以降が必要。
Windows PowerShellは、従来のコマンドシェル (cmd.exe) の代替として開発中の次世代版コマンド実行環境。コマンドとパラメータを組み合わせた命令形式「コマンドレット」を採用、オブジェクト指向言語的な文法を用いることが特徴。なお、前バージョンのPowerShellとは共存できないため、PowerShell V2 CTP3を導入する前にアンインストールしておく必要がある。