画面の消去

画面が出力されたテキストで埋まり、新しく表示されるテキストなどが読みにくくなってしまいます。そのような場合、clsコマンドを使って現在の画面を消去できます。clsコマンドには、パラメータはありません。

cls

このコマンドが実行されると画面に表示されているテキストが消え、上部からコマンドの入力やテキストの表示が再開されます。

Sample04

@echo off
echo 高い山に登ると、景色が一変した。
echo 槻の木があたり一面に広がっている。
echo やすむ必要があると感じ、ここで休憩することにした。
echo よいしょと誰もいない山道のなか、腰をかけるに適した高さの岩に座る。
echo いい眺めだ。
echo 大きな木々に囲まれ、大自然を満喫する。
echo 好きなことをやっているうちは、なぜこんなにも時間が過ぎるのが早いのだろうか。
echo きらめきらり

echo --
echo キーを押すとテキストが消えます。

pause
cls

echo 画面がクリアされ、テキストが消えました
pause

実行結果

Sample04の実行結果

キーを押すとテキストが消える

Sample04は、最初にechoコマンドで適当な文章を大量に表示させ、その後キーを押すと clsコマンドで画面を消去します。clsコマンドを実行すると、これまで表示されていたテキストが消えて、画面の上部から入力が再開されることを確認できます。

コメント

バッチファイルの処理が複雑になれば、バッチファイル内に記述するコマンドも長く複雑なものになるでしょう。そうなると、個々のコマンドが何を行っているかといった情報をファイル内に書き残すことができれば便利です。ファイル内に、コマンドの実行とは無関係なコメント(注釈)を残すにはremコマンドを使います。

remコメント

rem コマンドに指定されているコメントは、何かを実行するというものではありません。このコマンドの行は何かを実行するためのものではなく、ファイルに対してコメントを残すためだけに用いられます。よって、remコマンドによって何らかの処理が実行されることはありません。ただしコマンドエコーが無効になっていない場合はremコマンドも画面に入力されてしまうので注意してください。

Sample05

@echo off
echo Kitty on your lap
rem ここにコメントとなるテキストを自由に書き残すことができます。
echo Dote up a cat
rem バッチファイルの執筆者の情報などを書き残すのも良いでしょう

pause

実行結果

Smaple05の実行結果

Sample05は、echoコマンドの間にremコマンドによるコメントを挟んでいます。実行結果を見ればechoコマンドによってテキストが出力されていますが、remコマンドは影響を与える処理を行っているものではないことが確認できます。remコマンドは、その行をバッチファイルにコメントを記述するために用いることを表すもので、コマンドとして何らかの処理を行うものではありません。

参考文献 [Microsoft TechNet コマンド ライン リファレンス]