約15年の任務を終え引退する「WFW 3.11」

米Microsoftが、2008年11月1日を最後に「Windows for Workgroups (WFW) 3.11」のOEM供給を終了する。同社OEM Embedded Devicesグループに勤務するJohn Coyne氏が、米国時間の9日に自身のブログで明らかにしたもの。

Cayne氏はブログの記事中で、「我々は (WFW 3.11を) 長く販売し続けたことを十分承知している。しかしおもしろいことに、組み込み系の分野では他分野より長く古典的なOS製品が販売することを許される。これで1つの時代の終わりだ」とコメントしている。

WFW 3.11は、Windows 3.1の機能拡張版として1993年11月に発表。マイナーバージョンアップに位置付けられる製品だが、NetBEUIにくわえアドオンとしてTCP/IPスタックが提供されるなどネットワーク機能が大幅に強化されたほか、ロングファイル名に対応するなどFATを拡張したファイルシステム「VFAT」がはじめて実装された。マイクロソフトのWebサイトで公開中の「Windows of History」によれば、WFW 3.11日本語化に対する要望は大きかったが、当時Chicago (Windows 95の開発コード名) のリリース予定が近いうえ、日本語版を米国版の90日後に公開するという目標があったことから、WFW 3.11日本語版を断念した経緯があるという。