米カリフォルニア州サンフランシスコで15日(現地時間)に開催されたMacWorld 2008で米Apple CEOのSteve Jobs氏がアナウンスしたように、iPhone向けにバージョン1.1.3のアップデータが提供開始された。国際言語対応やUI改善、バグフィクスがメインだった以前までのアップデートと比較して、今回はGoogle Mapの大幅な機能強化とホーム画面のカスタマイズなど、既存機能の大幅強化が主題になっている。これらのアップデート内容をレポート形式で紹介していきたい。
iPhone 1.1.3へのアップデートは、例によってiTunes経由でAppleのサイトからアップデータをダウンロードして行う。現在、ビデオレンタル機能に対応した最新版のiTunes 7.6のダウンロードサービスが既に提供開始されているが、iPhoneの再アクティベーションが可能なiTunes 7.4.2以降のバージョンであればアップデート作業には問題ないようだ。バージョン1.1.3のサイズは162MB。ダウンロード完了後にiPhoneファームウェアのアップデートが開始され、再起動。アクティベーションの後にスタート画面が表示される。スライダーを動かして操作ロックを解除すると、新機能であるホーム画面のカスタマイズ方法が表示される。
初期状態のホーム画面で気付くのは、iTunes Wi-Fi Music Storeのアイコンが右下から左下へと移動したことだ。これはJobs氏のプレゼンテーションで表示されていたホーム画面の状態と同じで、1.1.3へとアップデートされたことの証明でもある。現時点ではホーム画面のアイコン数は13+4の計17個で、すべてのスペースを使い切っていない。まずは新機能のWebクリップでアイコンの数を増やしてから、次にホーム画面のカスタマイズに移ろう。
アップデータ適用後の初回起動時の画面。ホーム画面のカスタマイズ方法が表示されるが、筆者はよく読まずに先へ進んでしまったため、後で操作方法につまづいた |
1.1.3適用後のiPhoneのホーム画面。iTunes Wi-Fi Music Storeのアイコンが右下から左下へと移動したことがわかる |
1.1.3でSafariを起動すると、画面下の真ん中に「+」のアイコンが追加されていることがわかる。このマークをクリックするとメニューが表示され、「Add Bookmark」のほかに「Add to Home Screen」という項目が表示される。後者を選択すると名前入力の画面が出現し、ここで登録したページがホーム画面にアイコンとして表示されるようになる。ホーム画面でアイコンをクリックすると、Safariを起動して直接目的のページへとジャンプする。一種のショートカット機能だといえるだろう。
初期状態でのホーム画面のアイコンの空きスペースは3つ分しかないが、その数をオーバーしても次々と登録できる。あふれたアイコンは、ホーム画面の次のページに追加されていく。ホーム画面におけるページの切り替えは、画面全体をドラッグ操作することで行う。2ページ目以降は初期画面から右側のほうに追加されていくため、右側に向けて画面をスクロールさせれば2ページ目が出現する。現在どのページを表示しているかは、画面下のほうに白丸で表現される。画面切り替えはドラッグ操作以外に、白丸の場所をクリックするか、白丸の左右のスペースをクリックすることで切り替えることもできる。
アイコンが増えると、一方で画面が見づらくなるため整理が必要だ。そこでカスタマイズ機能の登場となる。画面上のどのアイコンでもいいので数秒間選択しつづけると、画面全体のアイコンが"ぷるぷる"と震え出す。この状態でアイコンをドラッグすると場所を移動することができる。移動先のアイコンが次々と押し出される形で動くため、さながら15パズル(この場合は「16パズル」か)でもやっている気分だ。ページ間のドラッグも可能で、先ほどのWebページへのショートカットを2ページ目以降にすべて集めるなど、自分なりに整理できる。