Microsoftは米国時間の5日、非営利団体One Laptop Per Child (OLPC)が推進するノートPC「OLPC XO」を対象に、フラッシュメモリで動作する軽量版Windows XPを提供する方針を明らかにした。2008年1月にフィールドテストを実施、問題がなければ2008年下半期から供給を開始する。
OLPC XOは、発展途上国在住の子供向けに設計された低価格ノートPC。大量生産により1台あたりの価格を100ドルに設定、子供1人ひとりへの配布を目指している。現行機種はAMD製省電力プロセッサGeodeを搭載、256MBのDRAMと1GBのフラッシュメモリというスペックにくわえ、熱や湿気など過酷な気象条件にも耐えられる堅牢性と、電力供給が不安定な地域でも利用しやすいよう多様な電源に対応していることが特徴。
OLPC XOには、現時点ではLinuxベースのOSがインストールされている。Microsoftは、XOと同等のスペックを持つIntelの「Classmate PC」、台湾ASUSTekの「ASUS Eee PC」向けにフラッシュベースのWindows XPを提供した実績を持つ。
Microsoftは、ITスキルの習得が難しい層を対象とした支援活動「Unlimited Potential」を推進している。これまでも高齢者や障害者、経済的な自立が難しい女性など、さまざまな支援の実績を持つ。OLPC XOのサポートは、このUnlimited Potentialの一環と位置付けられている。
現在OLPCは、XOの配布台数を増やすため、北米地域で「Give 1 Get 1」キャンペーンを実施中。Microsoftはこのキャンペーンに関し、軽量版Windows XPを提供する計画がないとコメントしている。