ティアックブースでは、TASCAMブランドの、業務用モデルが中心の展示となっている。映像機器とは異なり、音響機器の場合、ホームオーディオにそのまま持ち込める機器も多い。とくにTASCAMブランドの製品は、C/Pも高く、家庭で使用されるモデルも多く存在する。

抜群のC/Pでヒットモデルとなっている「CD-01U」。下は、XLR出力端子などを装備した上級グレードの「CD-01U Pro」

メモリーレコーダー「SS-R1」。アナログ音源からの高品位な録音が可能だ

同社では、TEACブランドで、ホームオーディオ機器を販売しているが、最近では高級ブランドのESOTERICが中心となっており、TEACブランドの製品は、カセットデッキなどわずかしか残されていない。それもあって、TASCAMブランドの製品が一般ユーザーへ浸透しはじめているのではとのことだが、例えば、CDレコーダーの「CD-RW900SL」やCDプレーヤーの「CD-01U」などは、コンシューマ向けモデルと同等の(あるいはそれ以上の)C/Pを持ち、ヒットモデルとなっている(CD-RW900SLは、5万円台半ばぐらいで、CD-01Uは、4万円台で販売されていることも多い)。もちろん、19インチのラックマウント仕様だったり、デザイン面でホームオーディオ機器とのマッチングが悪かったりといった問題はあるが、機器の信頼性は高く、音質面での評価も高い製品だ。

さて、今回のInter BEEでも、一般家庭でも使えそうなモデルが発表されている。メモリレコーダーの「SS-R1」だ。SS-R1は、CFをメディアとして使用するメディアレコーダーで、メカレスの構造により、振動に強く耐久性も高いレコーダーとなっている。録音フォーマットはリニアPCM(WAV)とMP3。リニアPCMでの録音は48kHz/44.1kHzのサンプリングレートに対応する。量子化ビットレートは16bit。同社では、このSS-R1をMDレコーダーの代替モデルと位置付けている。発売は来年の春を予定しており、予定価格は10万5,000円。入出力は、RCAとXLRを装備。PS/2端子も装備しており、ここにキーボードを接続することで、曲目情報などのの入力を行うことも可能だ。

また、このSS-R1にCDレコーダーを組み合わせたSS-CDR1も同時発表。こちらは予定価格14万1,750円となっている。

SS-R1にCDレコーダー機能を追加した「SS-CDR1」

また、同様にCFを使用するメモリーレコーダーの新モデル「HD-R1」も展示。HD-R1は、96kHz/24bitへの対応や、S/PDIFのサポート、USBストレージへの対応、FTP機能の搭載など、SS-R1以上の高機能モデルとなっているが、録音フォーマットがBWFとMP3となっており 一般家庭ではちょっと使いにくいだろう。予定価格は14万7,000円。