既報のように、米NVIDIAは29日(現地時間)、新GPUである「GeForce 8800 GT」を発表した。これを受けて、各グラフィックカードベンダーからは、同GPUを搭載する新製品が多数発表されている。
PCI Express 2.0に対応
「GeForce 8800 GT」は、同社ハイエンド向けGPU「GeForce 8800」シリーズのローエンドモデルに位置付けられる。しかし、メモリこそ512MB、256bitインタフェースとなるものの、ストリームプロセッサの数は112個と多く、コアクロック/シェーダクロックも600MHz/1.5GHzと、上位モデルのGTX/GTSを上回る。単純に"ローエンド"とは言いにくい製品である。
GeForce 8800シリーズ仕様比較GPU | 8800 Ultra | 8800 GTX | 8800 GTS | 8800 GT |
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ストリームプロセッサ | 128 | 128 | 96 | 112 |
コアクロック | 612MHz | 575MHz | 500MHz | 600MHz |
シェーダクロック | 1.5GHz | 1.35GHz | 1.2GHz | 1.5GHz |
メモリクロック | 1080MHz | 900MHz | 800MHz | 900MHz |
メモリ容量 | 768MB | 768MB | 640/320MB | 512MB |
メモリインタフェース | 384bit | 384bit | 320bit | 256bit |
インタフェースは最新の「PCI Express 2.0」をサポート。マザーボード側では、すでにIntel X38 Expressチップセットを搭載する製品がこれに対応しており、GeForce 8800 GTの登場により、ようやくPCI Express 2.0を利用できる環境が整った。またGeForce 8800シリーズとしては、初めてリファレンスカードが1スロット厚になったのも特徴と言えるだろう。
各社から製品が続々登場
ASUSTeKからは、「EN8800GT/G/HTDP/512M」が登場。10月30日より販売を開始する予定で、製品には3Dゲーム「Company of Heroes: Opposing Fronts」も付属する。そのほか、GIGABYTEは「GV-NX88T512H-B」、MSIは「NX8800GT」、Albatronは「8800GT 512MB DDR3 PCIE」をそれぞれ発表している。
Leadtekは、新製品として「WinFast PX8800 GT」と「同 PX8800 GT Extreme」を発表した。このうちExtremeはオーバークロックモデルとなっており、コアクロックは680MHz、メモリクロックは1,000MHzとなる。両モデルとも、バンドルソフトとしてRPGゲーム「Neverwinter Nights 2」が付属する。
ZOTACからは、「8800GT 512MB PCIE」と「8800GT 512MB PCIE AMP」の2種類が発売される。どちらもオーバークロックモデルとなっており、コアクロックはそれぞれ660MHzと700MHz、メモリクロックは900MHzと1,000MHzとなる。8800GT 512MB PCIE AMPについては11月上旬の出荷予定となっている。
XFXは3種類の製品を発表している。リファレンス通りの「GeForce 8800 GT 512MB DDR3」と、オーバークロックモデルの「GeForce 8800 GT 512MB DDR3 XXX」(コアクロック670MHz、メモリクロック975MHz)、「GeForce 8800 GT 512MB DDR3 Extreme」(同640MHz、950MHz)となる。
面白いのはXPertVisionの製品。オーバークロックやファン回転数の設定が可能なユーティリティ「V-Tune」が付属しており、コアクロックは590~780MHz、メモリクロックは890~1,080MHz、シェーダクロックは1,470~1,960MHzの間で設定が可能だという。代理店の東京エンジニアリングによると、発売は10月30日で、店頭予想売価は37,800円前後。
そのほか、エルザジャパンの「ELSA GLADIAC 988 GT 512MB」、InnoVISIONの「Inno3D GeForce 8800GT」、玄人志向の「GF8800GT-E512HW」、GALAXYの「Geforce 8800GT」などもそれぞれ発表となっている。