東芝とMicrosoftは10月5日、「アドバンスト・インタラクティビティ・コンソーシアム (Advanced Interactivity Consortium: AIC)」の設立を発表した。HD DVDで実現したインタラクティブ機能の活用シナリオを、幅広いサービスやプラットフォームに広げるオープンな団体となる。
Microsoftのエンターテイメント&デバイス部門担当プレジデントであるRobbie Bach氏によると、AICは両社がこれまで携わってきたHD DVD開発とHDiの活動をベースにしている。HDiは、HD DVDにおいてインタラクティブな操作機能を実現している技術だ。Web標準をベースにしており、プログラムが容易で、異なったプラットフォームにまたがった実装に適しているという特徴を持つ。たとえば動画再生中にサブ画面で別の動画を再生できるピクチャ・イン・ピクチャ機能、Web接続、コンテンツのダウンロード、オンラインストア対応などが可能になる。
東芝、米Universal Studios Home Entertainment、米Paramount Home EntertainmentなどのHD DVD製品には、今年後半からHDi対応を示す「HDi」ロゴが貼付をされる。AICは、この標準ベースのHDiのインタラクティブ機能を、HD DVDにとどまらず、次世代のコンシューマー向けデジタル機器、デジタルコンテンツ、配信サービスなどに幅広く普及・推進させる。「オプティカルディスクだけではなく、新しいデジタルダウンロードサービスなどを含めて、高品質な利用体験を実現するのがAICの目標。参加メンバーと協力して、コンシューマー・エレクトロニクス市場でインタラクティブ機能の可能性をどのように広げていけるかを考えていきたい」とBach氏。発表文では対象例として、DVDプレーヤーへのデジタルダウンロード、PC、テレビ、携帯電話、携帯型メディアプレーヤー、ゲームコンソールなどが挙げられている。
近日中に創立メンバーによる正式な組織発足が行われる予定で、随時参加パートナーを募っていくという。