日立アプライアンスは、大容量冷凍冷蔵庫「栄養いきいき 真空チルド」シリーズ6機種を発表した。価格はすべてオープン。発売日、推定市場価格などは表の通り。

栄養いきいき真空チルドシリーズは、その名前の通り「真空チルドルーム」の搭載を最大の特徴とする大型冷凍冷蔵庫。真空チルドルームとは、単に温度を下げるだけでなく、内部を減圧することで、食品に含まれるビタミンCなどの栄養素の酸素による破壊を防ぐというもの。真空チルドルームには小型の真空ポンプが搭載されており、ドアを閉めると、一気に0.7気圧まで減圧される。同社では、宇宙開発などで培った7/1京気圧の真空を作る技術、そして耐外圧2万1000tの密閉耐圧技術などを持っており、今回の真空チルドルームは、それらの技術のフィードバックにより可能となったもの。0.7気圧であるが、上面パネルの耐過重は300kg以上、ドア部分でも150kg以上の耐圧構造となっている。なお、真空チルドルームに使用されている各種シール材などは、10年以上、劣化しないように設計されている。真空チルドルームの容量は14L。

大容量がさらに加速

真空チルドルームや真空ポンプなどが搭載されているが、それでも、定格内容積は従来モデルよりもアップ。昨年の最大モデル「R-SF57WM」の庫内容量は565Lだったのに対して、2007年モデルの「R-SF60XM」「R-X6000」の定格内容積は601Lと、業界最大となっている。

さらに、新開発の立体成型真空断熱材により、内部の形状に合わせた断熱材を作成することが可能となった。これにより、側面だけでなく、天面にも断熱材を追加。断熱性能が25%アップした。

なお、R-X6000は、今年2月に発売された「R-W5700」と同様のプレミアムモデルで、「電動引き出しルーム」「電動クローザー」などが装備される。

「真空チルドルーム」搭載、業界最大の定格庫内容量601Lを実現した「R-SF60XM」

「R-SF60XM」をベースにしたプレミアムモデル「R-X6000」

545Lの定格庫内容量の「R-SF55XM」

「真空チルドルーム」は、手前にあるレバーを引くと開けることができる。その際に、空気が入り込む「シュー」という音が発生するが、同社によると、音の大きさは、炭酸飲料の栓を開けたときぐらいとのことなので、夜中に開閉してもさほど問題は無いだろう

酸化による変化の違い。右が従来の冷蔵庫で、左が「真空チルドルーム」で保存したもの

主な仕様
型式 定格内容積 タイプ 発売日 推定市場価格
R-X6000 601L フレンチドア 9月24日 31万円前後
R-SF60XM 601L 10月10日 29万円前後
R-SF55XM 545L 10月5日 26万円前後
R-SF50XM 501L 10月30日 24万円前後
R-FS45XM 451L 11月10日 22万円前後
R-S45XM 451L 片開き 12月5日 21万円前後