ソニーは、同社の薄型コンパクトカメラ「サイバーショット(Cyber-shot)Tシリーズ」の最新モデルとして、「DSC-T200」、「DSC-T70」の2機種を9月21日に発売する。どちらも笑顔を検出する「スマイルシャッター」機能、ワイド液晶、タッチパネルを搭載する。価格はオープンだが、推定市場価格はT200が4万8,000円前後、T70は4万円前後。

DSC-T200のカラーバリエーション(左からレッド、シルバー、ブラック)

今回発表された2モデルは、進化した顔認識機能「スマイルシャッター」、16:9モードの画像が全画面で表示される「ワイド液晶」、「タッチパネル操作」などの新機能を搭載している。さらに、バッテリーを新型NP-BD1に変更することで、前モデルよりT-200は2.2mm、T70は1.5mm薄くなった。光学式手ブレ補正機構と高感度撮影機能(最高ISO 3200)も引き続き搭載されている。

「スマイルシャッター」は従来の顔検出機能「顔キメ」を進化させ、笑顔を検出して自動的にシャッターを切る機能。笑顔はデータベース解析に基づいて検出し、検知レベルも「強・中・弱」の3段階で設定できる。子どもや自分を撮影する場合、セルフタイマーの代わりとしても役立つという。最大6枚まで撮影が可能。登録した人物の笑顔だけを検出する「スマイリスト機能」も搭載する。

笑顔だけでなく、すべての顔がキレイに写るように「顔キメ」の顔検出性能も向上し、斜め顔からほぼ横顔まで認識し、AF追尾速度も従来より向上したという。検出した顔に合わせ、ピント、明るさ、ホワイトバランス、フラッシュ、赤目軽減、AF追尾、美肌コントロールなどを同時に調整する。最大8人までの顔が検出可能。

ソニーは春モデルから1,920×1,080ピクセル(16:9)の「ハイビジョン出力」機能に力を入れてきたが、今回発表された2モデルでは、サイバーショットとして初の16:9のワイド「クリアフォト液晶プラス」を採用。16:9モードの撮影時で全画面表示が可能になった。16:9モード撮影時にはGUIアイコンは半透明で表示される。

この液晶モニターは「タッチパネル操作」が可能。撮影時にタッチした場所にフォーカスを合わせたり、再生時にはタッチした場所が拡大される。撮影後に付属の「ペイントペン」などを使用して、撮影した画像に文字やイラストを描き込むことも可能。イラストの種類も30種類に増え、新たに15種類のフレームも用意されている。また、「カメラ内レタッチ」機能のエフェクトは「放射」「レトロ」が追加された。

DSC-T200(シルバー)。前面のパネルがスライドし、レンズを覆うスタイル

DSC-T200の背面部。16:9の3.5型ワイド液晶を搭載。タッチパネルなのでボタンはない

DSC-T200の前面のバリアを閉じた状態。縦にぶら下げるのを前提としているようだ

DSC-T200の背面操作イメージ。全面を液晶パネルが占めるのでとても大きく見える

DSC-T200は、2007年春に発売したDSC-T100の後継モデル。前モデルの縦型デザインを継承する。撮像素子は有効810万画素の1/2.5型CCD。レンズは焦点距離5.8~29mm(35mm判換算35~175mm)のカールツァイス「バリオ・テッサー」光学5倍ズームを搭載する。最短撮影距離はマクロ撮影時で8(W)~80(T)cm)。モニターは23万画素3.5型ワイド液晶となる。内蔵メモリーを約31MB搭載し、約250枚(CIPA規格)の撮影が可能。サイズは93.5(W)×59.3(H)×20.4(D)mm(突起物を除く)。重量は本体のみで160g。カラーはシルバー、ブラック、レッドの3色が用意される。

DSC-T70は、2007年春に発売したDSC-T20の後継モデルにあたる。本体サイズとレンズカバーを薄くし、よりコンパクトですっきりしたデザインに仕上げた。撮像素子は有効810万画素1/25型CCD。レンズは焦点距離6.33~19mm(35mm判換算38~114mm)のカールツァイス「バリオ・テッサー」光学3倍ズームレンズを搭載する。最短撮影距離はズーム全域で50cmだが、マクロ撮影時は8(W)~25(T)cmまで近寄れる。モニターは23万画素3型ワイド液晶。内蔵メモリーを約31MB搭載し、約270枚(CIPA規格)の撮影が可能。サイズは90(W)×56.4(H)×20.7(D)mm(突起物を除く)。重量は本体のみで128g。カラーはシルバー、ブラック、ホワイト、ピンクの4色となる。

DSC-T70。厚さは2cm強しかない薄さを実現

DSC-T70背面。こちらも19:6の3.5型ワイド液晶で、ボタンは見当たらない

DSC-T70のカラーバリエーション(ブラック:上、ピンク:右、シルバー:下、ホワイト:左)

DSC-T70やT200はタッチパネルで、触った場所を拡大するといった操作が可能