ノキア・ジャパンと松下電池工業は、松下電池工業が生産し、ノキアの製品として販売される電池パック「BL-5C」の一部に、充電中に過熱・膨張する可能性があると発表した。ノキア・ジャパンおよびソフトバンクモバイル、NTTドコモは、対象となる電池パックの交換措置をとることで対応するという。
ノキアでは「BL-5C」を複数の供給元から調達しており、2005年12月から2006年11月の間に松下電池工業製により製造されたものが対象となる。「BL-5C」はこれまでに3億個以上が製造され、そのうち松下電池製の電池パックは4,600万個。全世界で約100件の過熱の報告があったとされる。日本では7月28日に大阪府、8月7日に静岡県のユーザーから、旧ボーダフォン時代に販売された「Vodafone 702NKII」の充電中に異常発熱があったと、ソフトバンクモバイルに報告があったという。国内外いずれの症例でも重大な怪我や破損は起きていないとしている。
日本国内で電池パック「BL-5C」を使用している製品は以下の通り
ノキア・ジャパン | Nokia 3120 (2004年8月販売開始) Nokia 6630 (standard version) (2006年6月販売開始) Nokia Wireless GPS Module LD-3W (2007年6月販売開始) |
---|---|
ボーダフォン日本法人 | Vodafone 702NK(2004年12月販売開始) Vodafone 702NKII(2005年12月販売開始) Vodafone 804NK(2006年8月販売開始) |
NTTドコモ | FOMA NM850iG(2006年3月販売開始) |
対象となる電池パックは、電池パックの表面に「Nokia」「BL-5C」と印刷されており、裏面の上部にはノキアのロゴ、下部には26桁の製造番号が印刷されている。製造番号により、電池パックの製造時期と電池パックの製造会社が分かる仕組みになっている。電池パックが自主交換の対象であるかを確かめるには、ノキアのウェブサイトにて製造番号を入力することで確かめることができる。
![]() |
![]() |
電池パックの交換は、ノキア・ジャパン及び端末を販売した携帯電話事業者が対応する。ノキア・ジャパンでは、対象となる端末すべての電池パック交換が可能。電池パックの製造番号と住所を同社のウェブサイトまたはコールセンターに登録することで、良品の電池パックの発送と対象の電池パックの返却の方法を書面で送る対応を取るという。
NTTドコモ、ソフトバンクモバイルは自社で販売した端末のみの対応となり、NTTドコモはFOMA NM850iG、ソフトバンクモバイルは、Vodafone 702NK / 702NKII / 804NKの電池パックの交換を受け付ける。両社ともに、SMS(携帯電話へのメール)配信、ダイレクトメール送付などの手段で対象となるユーザーに連絡し、後日良品を発送するという。また、両社のショップにて電池パック発送中の代替機のレンタルを受け付けるという。