携帯電話メーカー最大手のフィンランドNokiaは6日(現地時間)、米Microsoftの最新のデジタルエンターテインメント技術「Microsoft PlayReady」を、自社携帯電話向けプラットフォーム技術の「Nokia S60」「Nokia Series 40」でサポートすることを発表した。PlayReadyをサポートした端末は、2008年に登場する予定。

NokiaとMicrosoftは2005年に携帯電話などモバイル端末におけるエンターテインメント分野で提携しており、Nokiaはすでに、一部端末でMicrosoftのWindows Media技術などをサポートしている。

今回2社はこの提携を拡大し、Microsoftの新DRM技術であるPlayReadyにも対応、Nokiaはスマートフォンなどハイエンド~ミッドレンジで利用しているS60、および下位技術であるSeries 40でサポートする。これにより、Nokia製携帯電話で購入したコンテンツをPCや他の携帯端末に転送できるようになるという。2社はまた、モバイル端末経由でのデジタルコンテンツへのアクセス、コンテンツの移動などに関する技術強化、簡素化でも協力していく。

PlayReadyはMicrosoftが今年2月に発表したデジタルコンテンツ向け技術。モバイル端末、PCなど端末間でのコンテンツの移動を容易に行える点が特徴で、モバイルオペレータ、コンテンツプロバイダなどに柔軟性、セキュリティなどのメリットを提供するとしている。

音楽、画像、動画、ゲームなどさまざまなコンテンツ種類をサポートし、Windows Media Audio(WMA)、Windows Media Video(WMV)、AAC、AAC+、AMR、H.264などの各種フォーマットに対応する。Windows Media DRM 10との互換性もあり、PlayReadyをサポートした端末は既存のWindows Media DRMコンテンツにアクセスできる。予定では、Microsoftは今年中にPlayReady開発キットを提供することになっている。

Nokiaでは、PlayReadyをサポートしたS60およびSeries 40ベースの携帯電話は、2008年に登場する見込んでいる。

携帯電話やデジタルコンテンツ市場は、米Appleの「iPhone」「iPod」の人気を受けて競争が激化しており、MicrosoftとNokiaは対Apple体制を強化する狙い。