Q1ながら、通期予想を早くも引き上げたエプソン

これらの好調な事業を背景に、通期業績見通しは、営業収益が4月28日公表値に比べて400億円増の1兆700億円、事業利益は120億円増の790億円、当期利益は90億円増の580億円とした。なかでもプリンティングソリューションズ部門は、6890億円の売上収益を、7190億円へと上方修正。とくに、プリンタは、280億円も上方修正して、5140億円の売上収益を目指す。

同社は上方修正の要因を「為替の影響が大きい」とする一方で、「大容量インクタンクモデルは、期初予想を上回っており、さらに上積みが見込まれる」と語る。さらに高速ラインインクジェット複合機についても「いかに多くの人に見てもらえるかどうかが、販売増を左右する。見せる場を多く作ることで、販売に弾みをつけたい」とする。

国内の個人向けインクジェットプリンタ市場こそ停滞しているが、それを尻目にエプソンはプリンタ事業で成長戦略を描いている。