有機ロメインレタスとケイジャンチキンのごちそうシーザーサラダ。7月20日までの限定メニューだ

皿の上にたっぷりと敷き詰められた「ロメインレタス」に、ムラなくシーザードレッシングがかけられ、まんべんなくクルトンが撒かれていた。そのうえにスパイシーなケイジャンチキンが置かれ、さらにそのうえに半熟タマゴが乗る。黄身を崩してチキンにまぶすことで、スパイシーなチキンがまろやかに味わえる。シーザードレッシングのたっぷりかかったレタスを口にすると、シャキシャキのレタスの食感にクルトンのサクサク感が加わり、なんとも味わい深い。

これは、ワタミが6月7日にプレス向け試食会で公開した新メニュー「有機ロメインレタスとケイジャンチキンのごちそうシーザーサラダ」を食した筆者の感想だ。正直、チェーンの居酒屋に“味”を求めることはあまりなかったが、このレベルの料理が出てくるのなら「悪くないな」と感じた。

2期連続赤字で苦戦のワタミ

さて、そのワタミだが苦戦が続いている。平成28年3月期の売上高は約1,280億円で、営業利益は約3億円の赤字。前期は売上高約1,550億円、約20億円の赤字だった。業績不振にともない不採算店を中心に72店舗を閉鎖し、新規出店は11店舗にとどめた。そして、ワタミを支える国内外食事業、宅食事業、介護事業の“主力3事業”のうち、収益の柱だった介護事業を2015年12月に損保ジャパン日本興亜に譲渡した。

だが、この介護事業の譲渡は、本業ともいえる国内外食産業へ注力するための体制づくりだといえる。