--SBのみなさんは、もちろん同じ優勝を分け合ったライバルなわけですが、人生の、そしてエンジニアとして先輩の立場から、何かアドバイスはありますか?

SB:アドバイスするも何も、逆にプロジェクト管理のノウハウを教えてほしいなぁ…と(笑)。

SBのマイクパフォーマンス担当の方:お前、それはカットだろ!

一堂:(笑)

SBのマイクパフォーマンス担当の方:まぁ、冗談はさておき、真面目な話をしますと、今、我々の会社では、限られた時間の中で生産性を上げるということにすごくシビアになっているんですよ。残業も減らして有給休暇もしっかり消化して、そういう中でしっかりと仕事をやり遂げなさい、ということでがんばってます。これは社員みんなでがんばってまして、日経の調査で働きやすい会社の2位になったんですよ。

--おー。人を大事にする会社ですね!

男∞M:就職したいですね!!

一堂:(笑)

SB:ともかく、時間が限られてくるところは、社会人になるともっと厳しくなってくるので、今回、そのようにしてマネジメントされたというのはすごくいい経験だなと思います。我々は、社会人になってから、それも入社して初めの頃はいわれたことをいわれた通りにこなすというところから始まって、徐々に徐々にプロマネになっていくので、プロマネのエッセンスは早いタイミングで採り入れる方が、作業者としても絶対にプラスです。早く経験されて、うまくできたということは、我々と違って素晴らしいことだなぁと(笑)。

--また話は変わりますが、今の話を聞いていると、SBは元々力のある大企業で、男∞Mはベンチャーという感じがします。男∞Mは元々CTOがCEOも兼ねていたんだけど、CTOがマネジメントと技術と両方を見られないからCEOを用意して、CTOは技術に注力して、CEOはマネジメントに注力するというスタイルになってビジネスがうまくいったというイメージ。一方のSBは人も技術力も資本力もあるのでそれを活かしてものを作るという。結果として、到達したところは同じだったのかも知れないし、両方に共通していたのは、どれだけ見ている人に楽しんでもらえるものを作ろうか、という考え方に腐心したこと、というのを感じられます。

男∞M:(笑)

--よく、こういう技術系のコンテストとかで、大学チームとかだと指導教官に「優勝しなかったら単位なし」なんて冗談ともつかない話を聞くことがありますけど(笑)、今回は同好会だから、そういうのはないんですか?

男∞Mの先生:優勝したんで、逆に単位を出さないで、もう1年いてもらって、今の5年生をそのまま残して強いチームにするということもできますね。

--逆ですか!(笑)

男∞Mの先生:優勝したらもう1年って決めてたんですよ。卒検で単位を上げないと卒業できませんから(笑)。

--それはひどい話ですね。これまで聞いたことがない。ここにも魔王がいた(笑)。

一堂:(笑)

男∞Mの先生:去年までは卒検だったので、プロジェクトが終わると「定年退職」だったんですよ。今年は、下の学年の子たちも一緒に加わっていて、先輩たちの活動を見ているので、ちゃんと引き継いでいけると思うんですね。私としては、アーキテクトは今年が勝負だと思っていましたし。

--そういうところは、運営サイドに聞いてみたいですね。

ETロボコン運営の小林氏:確かに最初の年は、勝負をかけやすいというのもあると思いますし、かける意気込みというのも違いますね。

--SBのみなさんも、そこは一緒でしたか?

SB:えぇ、同じですね。ルールの穴を探す、みたいな。会場審査員の得点をいかに取るか、ですよね(笑)。

ETロボコン運営の小林氏:でも、最初というのはやはり大変で、わからないことだらけなんですよね。その中で、チャレンジして作り上げて、優勝した2チームはやはり素晴らしいのは間違いないです。