Windows 10の次期メジャーアップデート「Fall Creators Update」の強化機能の1つに含まれていた「Windows Timeline」の提供が遅れる。新しい開発計画では、Fall Creators Updateリリース後に初期のInsiderビルドに追加してプレビューを開始する。
Timelineの開発計画の変更は、The VergeのTom Warren氏が「Windows TimelineをFall Creators Updateのタイミングで提供するのは不可能だろう」とツイートしたのに対して、MicrosoftのJoe Belfiore氏 (OSグループ担当コーポレートバイスプレジデント)がリプライでFall Creators Update提供のスケジュールから外れたことを認めた。
Timelineはユーザーが過去に行ってきた作業をクラウドに記録し、ファイル、アプリ、Webサイトなどの履歴を視覚的に表示して、簡単に遡れるようにする。Timelineに関連して「Pick Up Where You left off」「Cloud Clipboard」といった機能も提供する。Pick Up Where You left offは作業を中断したところから、作業を再開できるようにする。クラウドの履歴を使用するので、会社のPCで作業していた文書の編集を帰宅後に自宅のPCで続けるなど、デバイスを変えても再開可能だ。Cloud Clipboardは、同じMicrosoft IDで接続している複数のデバイスの間で、クラウドを介したコピー&ペーストを実現する。デスクトップPCでコピーして、スマートフォンに貼り付けるというようなことも可能。
これらの機能の土台として「OneDrive Files on Demand」という機能が必要になる。OneDrive内のファイルをデバイスにダウンロード同期することなく、デバイスでOneDrive内の全てのファイルを見られるようにし、必要に応じてデバイスからアクセスできるようにする。これら全てが連係した機能を実現するためには、まずOneDrive on Demandを整え、次にTimelineとPick Up Where You left off、そしてCloud Clipboardを実装する順番になる。現在は、6月にOneDriveに追加されたFiles On-Demand機能をInsider Preview版で利用できる段階である。