ジー・エフはこのほど、「シニア・高齢者のくらし向きと長寿社会に関する意識調査」の結果を発表した。調査期間は2月23日~24日、有効回答は65歳以上の個人2,000人。

悪くなった理由、「費用」「収入源」が上位

3年前に比べて現在のくらし向きは良くなったと思うか質問したところ、35.0%が「悪くなった」と回答。他方、「変わらない」は55.5%、「良くなった」は9.5%となった。

3年位前と比べた現在のくらし向き(ジー・エフ調べ)

首都圏と他地域を比較すると、「変わらない」は首都圏60.5%、首都圏以外53.5%、「良くなった」は首都圏8.8%、首都圏以外9.8%と大きな差はなかった。一方、「悪くなった」の割合は首都圏30.7%、首都圏以外36.7%と6ポイントの差があった。同社は「『物価があがったから』『(物価にかかわらず)くらしにかかる費用が増えたから』と答えた割合が首都圏以外の地域の方が高かったことが影響した」と分析している。

くらし向きが悪くなった理由をみると、「(物価にかかわらず)くらしにかかる費用が増えたから」が31.9%、「自分や家族の収入が減ったから」が30.2%、「物価が上がったから」が25.9%の順となった。

「(物価にかかわらず)くらしにかかる費用が増えた」と答えた人に最も費用が増えた項目を聞くと、「医療・健康」が41.7%でトップ。以下、「食費以外の生活費」が17.5%、「食費」が16.6%、「子や孫など家族にかかる支出」が12.1%と続いた。

長寿社会で改善が必要だと思うことはあるかについて5択で尋ねたところ、「年金や保険制度の改正で老後の生活費がいくら必要かわからない」が39.0%、「老化に伴う生活支援・介護サービスの不足」が18.9%、「高齢者に適した収入を得られる場が少ない」が15.3%などとなった。