東芝映像ソリューションは1月11日、4K HDR対応の有機ELテレビ「REGZA X910」シリーズを発表した。発売は3月上旬。価格はオープンで、推定市場価格は65V型の「65X910」が900,000円前後、55V型の「55X910」が700,000円前後(いずれも税別)。

X910シリーズ

X910シリーズは、REGZA初の有機ELモデル。新開発の「OLED レグザエンジン Beauty PRO」を搭載しており、引き締まった濃密な黒を再現できるのが特徴だ。

OLEDレグザエンジン Beauty PRO

具体的には、「ローカルコントラスト復元」を搭載、映像の局所的な黒とびと白とびを抑制し、映像全体のコントラスト制御と連携させることで、暗部と明部の階調を細かく復元する。人工知能で通常の映像も高コントラストに復元する「AI機械学習HDR復元」などの技術も投入している。

X910シリーズの色彩表現

さらなる高画質技術としては、「熟成超解像」を採用。映画など24フレーム/秒の映像に対し、超解像処理とノイズリダクションをそれぞれ2回実施、クリアで精細感ある映像を再現する。「アダプティブフレーム超解像」では、地デジ、映画、ビデオなど、映像の種類に合った参照フレームを選択してノイズ低減を実行。さらに、動きのある映像をクリアに表現できる「ハイクリア」/「ハイモーション」ドライブモードは、有機EL専用のチューニングを施して搭載する。

立体感のあるリアルな肌を再現すべく、「美肌リアライザー」を搭載。肌色のヒストグラム解析、最大輝度のチェック、階調特性の制御などを経て、明るいシーンで顔のハイライト部が白とびするのを防ぐ。64色軸の高精度色空間処理で自然な色彩を再現する「広色域復元プロ」も採用している。

音響面では、「有機ELレグザオーディオシステム」を内蔵。「Z20X」から実効容積200%以上となったバスレフBOX、ネオジウムマグネット搭載の30mmシルクドームツイーター、新型のフルレンジスピーカーを組み合わせ、低音から高音までクリアなサウンドを実現する。

有機ELレグザオーディオシステム

また、ツイーターとフルレンジスピーカーはそれぞれ独立したアンプで駆動する「マルチアンプ駆動」となっており、これにより広いダイナミックレンジを実現できる。実用最大出力は46W。

Z20Xなどに搭載していた「レグザ サウンド イコライザープロ」の進化版、「レグザ サウンド イコライザー ファイン」も搭載。中高域の分解能を高め、より緻密な音を再現する。

このほか、全番組を録画して好きな時間に視聴できる「タイムシフトマシン」や、ユーザーが選択した人物や番組ジャンルなどに関連した動画をリストアップする「みるコレ」、見たい番組やシーンをすばやく検索できる「ざんまいスマートアクセス」などの独自機能も備えている。

スタンドが画面より前にせり出ないデザインとなっている

チューナーは地上/BS/110度CSデジタル×3基を搭載し、番組を視聴しながら別の2番組を同時録画できる。動画サービスは、スカパー! プレミアムサービス、Netflix、ひかりTV4K-IP放送、ひかりTV4K、dTV、4Kアクトビラ、YouTube、DMM.com、TSUTAYA TV、U-NEXT、niconico、クランクイン! ビデオに対応している。

入出力端子は、HDMI入力×4、ビデオ入力×1(アナログ音声入力兼用)、光デジタル音声出力×1、ヘッドホン×1(アナログ音声出力兼用)、USB×4(うちタイムシフトマシン専用×2)、有線LAN×1、SDカードスロット×1。

サイズと重量は、65X910がW145.1×H85.1×D19.0cm / 42.5kg、55X910がW122.9×H72.8×D17.0cm / 24.9kg(いずれもスタンド含む)。

リモコン