東京急行電鉄は、カメラで撮影した駅構内の様子をスマートフォンなどに配信するサービスを10月上旬から正式に開始する。サービス名称は「駅視-vision(エキシビジョン)」。二子玉川駅・武蔵小杉駅をはじめとする東急線60駅でスタートする。

「駅視-vision(エキシビジョン)」イメージ

このサービスは、駅構内のカメラで撮影した画像を日立製作所が開発した技術で加工処理し、スマートフォン向け「東急線アプリ」に配信するもの。イッツ・コミュニケーションズとケーブルテレビ品川が提供するサービス「テレビ・プッシュ」にも同様に配信される。

画像の加工処理により、駅構内にいる歩行者や乗降客などはすべて人型のアイコン画像に変換されるため、個人のプライバシーは保護される。加工されたデータは約1分おきに上書きを繰り返す。駅の混雑状況などをほぼリアルタイムで視覚的に確認できることから、とくに大幅な遅延をともなう運行支障が発生した際など、乗車見合わせや迂回ルート選択などの判断材料としても役立つ。

今年3月から東急線6駅で実施した実証実験では、運行支障時やイベント開催時などの混雑が見込まれる際に多く利用され、利用者からの評価も高かったという。2018年度初頭までに東急線全85駅での配信をめざす。