全国的にはしかの患者が増えている

東京都健康安全研究センターはこのほど、国内で患者が急増している麻しん(はしか)の症状や予防法をまとめた「感染症ひとくち情報」を公開。都民に向けて注意を促している。

はしかは、麻しんウイルスによって引き起こされる感染症。感染経路は空気感染、飛まつ感染、接触感染で、免疫を持っていない人が感染すると、ほぼ100%が発症すると言われている。

症状としては、感染の約10日後に38℃程度の発熱やせき、鼻水といった風邪に似た症状が2~4日続き、その後に39℃度以上の高熱と共に発しんが出現するとされている。麻しんの合併症は肺炎や脳炎、中耳炎、心筋炎などがあり、重篤な場合は死亡する可能性もある。合併症がなければ7~10日で回復するとのこと。

国立感染症研究所感染症疫学センターは8月25日、「麻しんに関する緊急情報」として国内で患者が増加していることを警告。同センターは9月6日、8月31日に集計された最新の「2016年感染症発生動向調査への麻しん報告例」を公開しているが、直近の第34週において千葉県在住の女性の感染が報告されている。「感染症ひとくち情報」でも、「都内でも患者の報告があり、感染の広がりについては、今後十分な注意が必要です」として警戒を促している。

有効な予防方法としては「はしかのワクチン接種による免疫獲得」。国立感染症研究所感染症疫学センターも、「ワクチンによる免疫獲得率は95%以上と報告」として、その有効性の高さを説いている。

過去にはしかにかかったことがなく、1回しか予防接種をしていない、もしくは予防接種を受けた記憶がない人は、麻しん・風しん混合ワクチン(MRワクチン)の接種を受けるのが望ましいとのこと。

全国的な感染感染拡大を受けて、Twitter上には「はしかのワクチン予約できたから明日行ってくる」「はしかのワクチン、10件くらい電話してやっとたどり着く」「はしかの予防接種をしなければならない感じ」などのコメントが多くみられている。

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