米Qualcommは31日(現地時間)、高性能モバイル機器向けのフラッグシップSoC「Snapdragon 821」の詳細を発表した。
Snapdragon 821は、現行の64bitアーキテクチャ対応フラッグシップSoC「Snapdragon 820」の強化版にあたるSoCで、2016年7月に製品自体は発表済み。しかし、スペックやパフォーマンスといった詳細は未公開だった。
CPUは最大2.4GHz駆動のKryoクアッドコアCPUで、Snapdragon 820(最大2.2GHz)からクロックが引き上げられている。GPUはAdreno 530、統合モデルは下り最大600MbpsのX12 LTEで、Snapdragon 820と同等だ。カメラは最大28MPをサポート。Snapdragon 820と同じく、Snapdragon 821でもAndroidの最新OS・Android 7.0 Nougatをサポートする。
CPU以外の部分はほぼSnapdragon 820と同じような仕様となっているが、一方でパフォーマンス面では、Snapdragon 820と比べ、デバイスやアプリの起動時間が10%高速化し、CPUの処理性能も10%向上したという。グラフィックスでは5%パフォーマンスが強化され、消費電力は標準的な使い方で比べた場合に5%省電力化する設計になっている。VRにも活用可能としており、GoogleのVRプラットフォーム「Daydream」をサポートし、Snapdragon 821搭載のVR HMDのリファレンスモデルも発表している。
Snapdragon 821は、2016年5月に発表したASUSのフラッグシップスマートフォン「ASUS ZenFone 3 Deluxe」で最初に搭載されることが明かされている。