明治安田生命保険相互会社は3月31日、2016年春の新入社員を対象に行った就職活動、働き方・お金に関する意識についてのアンケート調査結果を発表した。調査は1月8日~18日、今春就職を予定している新卒男女1,112人を対象にインターネットで行われた。

初任給の使い道は「両親へのプレゼント」がトップ

「初任給の使い道」

初任給の使い道について聞くと、1位は2009年の当項目の調査開始以降8年連続で「両親へのプレゼント」(48.9%)となった。

2位の「預貯金」は男性の23.9%に対して女性が29.2%となっており女性の貯蓄志向の高さがうかがわれる結果に。一方、「株などへの投資」は、男性が5.2%と、女性の0.7%を大きく上回っている。

使う金額は平均約5,000円アップし、初の5万円台となった。特に「預貯金」が約8,500円アップして6万9,515円、「両親へのプレゼント」が約7,500円アップして4万4,362円と、金額が大きく増えている。

「初任給を使う金額」

なお、使う金額を将来めざすポスト別に比較すると、「中間管理職(課長など)」が4万4,520円に対し、「部長クラス」4万8,535円、「役員クラス」5万9,420円、「社長」が6万6,527円と、めざすポストが高くなるほど、金額も高い傾向になった。また「社長」をめざす人は「預貯金」が際立って少なく、「両親へのプレゼント」が多くなった。

貯蓄目標額は過去最高の5万3,342円

1カ月当たりの貯蓄目標額は、過去最高額となる5万3,342円に。特に女性は、昨年の調査から約3,500円アップし、初の5万円台となった。

「1カ月当たりの貯蓄目標額」

貯蓄をする理由は、「病気や事故の備えとして」が42.3%、「結婚資金として」が41.3%だった。2010年調査時は、「将来給料が下がるかもしれないなど不安なので」が61.7%にもおよんだが、年々低下し今年は37.9%。漠然とした不安に備える貯蓄が減少する一方、女性は「結婚資金として」や「旅行に行くため」、男性は「住宅購入資金として」や「高級品を買うため」等、具体的な使用目的に備える貯蓄が増えているようだ。

「貯蓄をする理由」

目標年収に男女で差

30歳時点の目標年収は「500万円」(43.6%)が最も多く、平均値は630万円だった。

「30歳時点の目標年収」(上)、「将来の目標年収」(下)

将来の目標年収は、男性は「1,000万円」(33.9%)、女性は「700万円」(33.0%)が最多で、平均値は1,207万円だった。

30歳時点の目標年収の平均は、男性が731万円に対し、女性は529万円と男女間の差は200万円程度。将来の目標年収の平均では、男性が1,471万円に対し、女性は943万円と500万円以上の大きな開きになっている。

実際の30代前半の平均給与が392万円、最も平均給与が高い50代前半が496万円(国税庁: 平成26年分 民間給与実態統計調査)であることを踏まえると、理想と現実にはやや乖離があるようだ。