VAIOは27日、同社製フラッグシップPC「VAIO Z」の新モデルを発表した。新たな「VAIO Z」では、フリップ機構を備えた2-in-1モデルに加え、クラムシェル型モデルも追加する。店頭モデルの発売日は2月26日。価格はオープンで、店頭予想価格は、税別179,800円前後から。

VAIO Z(店頭モデルはブラックのみ)

「VAIO Z」は、デスクトップPCレベルの高性能を実現したノートPCとして、2015年2月に発表されたフラッグシップPC。フリップ機構の採用で液晶が回転する2-in-1 PCだったが、今回のモデルでは新たに、フリップ機構を省いたクラムシェルモデルが追加された。店頭モデルのカラーはいずれもブラックのみ。

仕様面では、プロセッサをTDP 28WのSkylakeプロセッサへ刷新。また、ストレージは、従来のHigh Speed SSD PCIe Gen2から、NVMeに対応したHigh Speed SSD PCIe Gen3へ進化した。これにより、従来機と比べランダムアクセスのパフォーマンスが2倍以上のスコアを記録したとする。

Skylake-Uでの最上位省電力モードであるC10ステートにも対応。バッテリ駆動時間は、JEITA 2.0計測で従来15.3~15.5時間だったところ、新しいフリップモデルでは約19.4時間~19.7時間へ伸びた。クラムシェルモデルでは、約20.9時間~27時間の長時間駆動を実現している。

2015年12月9日発表の11.6型ノートPC「VAIO S11」で初採用した技術も盛り込まれた。キートップには、経年によるトップコートの摩耗や、油脂によるテカリが目立ちにくいフッ素含有UV硬化性樹脂塗装を採用。また、触れている部分が「指」か「手のひら」かを検知する機能を備えた高精度タッチパッドを搭載し、誤検知の少ないスムーズな操作性を目指した。ディスプレイは低反射コート。

クラムシェルモデル(VJZ13190211B)

VAIO Z クラムシェルモデル

液晶部が回転しないモデル。VAIOによると「ユーザーからの要望が強かった」として、「VAIO Z」ラインナップへの追加を決めた。タッチ対応ディスプレイだが、デジタイザースタイラスでの入力には非対応。キーボードは日本語配列でキーストロークが約1.2mm、キーピッチが約19mmとなる。

店頭モデルの主な仕様は、CPUがIntel Core i5-6267U(2.90GHz)、メモリが4GB(増設不可)、ストレージが128GB SSD(NVMe)、グラフィックスがIntel Iris Graphics 550(CPU内蔵)、光学ドライブが非搭載、ディスプレイが13.3型ワイド(1,920×1,080ドット)、OSがWindows 10 Home 64bitなど。

主なインタフェースは、USB 3.0×2、HDMI×1、UHS-I対応SDメモリカードスロット×1など。通信機能は、IEEE802.11a/b/g/n/ac準拠の無線LAN、Bluetooth 4.1。

本体サイズはW324.2×D215.3×H15.0~16.8mm、重量は約1.17kg。バッテリ駆動時間が約26.1時間(JEITA 2.0)。店頭予想価格は税別179,800円前後。

左側面

右側面

CTOモデル(VJZ1311)では、Windows 10 ProやCore i7、512GB SSD(第2世代ハイスピードPCIe NVMe)、2,560×1,440ドット解像度の液晶パネル、シルバーモデルなどを選択可能。また、フリップモデルとともに、英語キーボード無刻印モデルを用意するほか、特別オプションとして、Core i7+16GBメモリ構成時、天板のVAIOロゴがコーポレートカラーに輝く「勝色ダブルアルマイト仕様」を有料で選択できる。CTO価格は156,800円(最小構成時)から。

特別オプションのVAIOロゴ「勝色ダブルアルマイト仕様」

CTO限定の無刻印モデル。試されているような、心くすぐられる仕様だ

フリップモデル(VJZ13B90111B)

VAIO Z フリップモデル

フリップ機構を採用し、液晶が回転する13.3型の2-in-1 PCで、クラムシェルモデルでは省かれるデジタイザースタイラス(ペン)とペングリップが付属する。新モデルでは、上述のスペック刷新に加え、ペン入力向けに、下敷き機能「VAIO Pencil Board」、ショートカット機能「VAIO Shortcut Key Menu」といったユーティリティを追加した。

キーボード面

店頭モデルの主な仕様は、CPUがIntel Core i7-6567U(3.30GHz)、メモリが8GB(増設不可)、ストレージが256GB SSD(NVMe)、グラフィックスがIntel Iris Graphics 550(CPU内蔵)、光学ドライブが非搭載、ディスプレイが13.3型ワイド(2,560×1,440ドット)、OSがWindows 10 Pro 64bitなど。

主なインタフェースや通信機能は、クラムシェルモデルと同等。搭載センサーは加速度、ジャイロ、地磁気。本体サイズはW324.2×D215.3×H15.0~16.8mm、重量は約1.35kg。バッテリ駆動時間が約19.5 時間(JEITA 2.0)。店頭予想価格は税別270,800円前後。

左側面

右側面

CTOモデル(VJZ13B1)では、Windows 10 HomeやCore i5、512GB SSD(第2世代ハイスピードPCIe NVMe)、シルバーモデルなどの構成を選択可能。また、クラムシェルモデルと同じく、英語キーボード無刻印モデルや「勝色ダブルアルマイト仕様」のVAIOロゴのオプションも用意する。価格は199,800円(最小構成時)から。