米Appleは12月17日(現地時間)、エグゼクティブチームの人事を発表した。オペレーション担当のバイスプレジデントだったJeff Williams氏が最高執行責任者(COO)に昇格、ワールドワイドマーケティング担当のシニアバイスプレジデントであるPhil Schiller氏がApp Storeの責任者を兼務する。

Jeff Williams氏

Phil Schiller氏

Williams氏は1998年に入社。2004年にバイスプレジデントに就任し、2010年からワールドワイドオペレーションの責任者としてサプライチェーン全体の管理、サービス&サポート、ソーシャルリレーションを担当してきた。またオペレーションと平行して、2007年のiPhoneの発売においてモバイル市場攻略で重要な役割を担い、2013年からApple Watch(2015年発売)プロジェクトを率いていた。AppleのCOOは、前任のTim Cook氏が2011年に最高経営責任者(CEO)に就任してから空位になっていたが、この数年の間にCook氏の腹心と言われていたWilliams氏が責任のある職務を担うようになり、肩書きを除いてCOOの役割を同氏が引き継いだ状態だった。なお、COO就任後もWilliams氏が引き続きApple Watch開発を指揮する。

Schiller氏は基調講演でハードウエア製品の発表を担当することが多く、広く一般に知られているエグゼクティブの1人である。iPhone用のアプリストアから始まったApp Storeは、iPad、Mac、Apple Watch、そしてApple TVへと広がっている。その責任者として同氏は、Appleのエコシステムの基盤としてApp Storeを成長させる戦略を担う。

また、Johny Srouji氏がハードウエアテクノロジ担当のシニアバイスプレジデントとしてエグゼクティブチームに加わった。同氏は2008年に入社し、Appleが設計した初のシステムオンチップ「A4」の開発を率い、チップ開発とハードウエア技術を手がける開発チームを築いてきた。

これらのほか、Grey New Yorkの最高クリエイティブ責任者兼プレジデントだったTor Myhren氏が、マーケティングコミュニケーション担当のバイスプレジデントとしてAppleに入社することも発表した。