10月18日スタートのTBS系ドラマ『下町ロケット』(毎週日曜21:00~21:54 ※初回2時間スペシャル)の完成披露特別試写会が12日、都内で行われ、主演の阿部寛をはじめ、土屋太鳳、安田顕、吉川晃司、立川談春、恵俊彰、真矢ミキが出席した。

左から真矢ミキ、安田顕、吉川晃司、阿部寛、土屋太鳳、立川談春、恵俊彰

直木賞作家・池井戸潤氏の同名小説を原作とする本作は、阿部寛演じる元宇宙科学開発機構の研究員だった佃製作所の二代目社長・佃航平が、ライバル会社や巨大な壁に阻まれながらも、仲間たちとともに努力していく姿を描いた作品。NHK連続テレビ小説『まれ』のヒロインを演じた土屋が、佃航平の娘・佃利菜を演じる。

第1話を鑑賞した阿部は「泣けました。こうやって作品って完成していくんだなと、みんなの総力がすばらしくて」と話し、「素晴らしい作品に出演できてよかった」と感激。役との共通点を聞かれると、「年をとって涙もろくなってきている」と答え、立川談春演じる佃製作所の経理部長・殿村直弘とのシーンについて「現場でも大泣きしたんですけど、見てもそのシーンは感極まるものがある」と語った。

阿部はまた、「実際に工場で社長や部長に話を聞き、ものすごいこだわりというか自分の仕事に誇りを持っていたり、必死になって模索しながら生きているんだなと。僕なんかまだまだ甘いなと思うことがたくさんあって、すごく勉強になっている」と刺激を受けていると言い、「普段働いている方たちが、どれだけ頑張っているのか、このドラマの中でできるだけ生身で表現していきたい」と意気込みを伝えた。

娘役の土屋太鳳は「こんな愛情のこもった作品に参加できて本当にうれしく思います」と目をうるませ、佃製作所の技術部長役は安田顕も「こんな風にみなさんと見て、手に汗握ってドラマを見れたのは初めて。本当に見てよかったと思えるドラマ、見ておきゃよかったと後悔してもらえるドラマだと思います」と太鼓判。佃の元妻役の真矢ミキは「もっと佃さんに優しくしたらよかったって後悔しました。なんであんな大変な時に別れたんだろう」と振り返り、会場から笑いが起こった。

池井戸作品のファンだという恵俊彰も「いい作品ですね」としみじみ。佃製作所の命運を背負って闘う敏腕弁護士を演じることについて「(主演の)阿部ちゃんを手助けできる役で本当によかった。敵対すると感じ悪いし」と喜ぶと、佃製作所の最大の壁となって立ちはだかる帝国重工の部長を演じる吉川晃司は「敵対して悪かったな」とツッコミ、「佃製作所はアットホームな感じでいいな。(帝国重工は)悪の軍団みたい。でもこっちもけっこう仲良くやっているんですよ」と話した。

吉川はさらに「戦うサラリーマン、お父さんたち、みんなヒーローなんだな」とコメント。「つらいのは、現場に行って『こんな町工場ごとき』といったセリフを本当の工員さんがいる前でやらなきゃいけない。ちょっとにらまれるのよ。『別にそういう気持ちじゃないです』って話しながらやっています」と明かし、恵に「世間を気にしながら生きているんですね」と言われると、「案外ね!」と返して笑わせた。