独ライカカメラは8月26日、「ライカSシステム」の最上位モデル「ライカS (Typ 007)」の発売について詳細を発表した。2014年9月の発表当初、2015年に発売するとされていたが、2015年9月に発売すると決定。ボディの価格は税込2,592,000円。

ライカS (Typ 007)

ライカSはセンサーサイズが30×45mmの「ライカ プロフォーマット」に対応したシリーズ。レンズマウントはライカS バヨネット方式で、35mm判換算の焦点距離はレンズ焦点距離の約0.8倍に相当する。

このたび発表されたライカS (Typ 007)は、新開発の「ライカ MAX CMOS」イメージセンサーと、画像処理エンジンに「ライカ Maestro(マエストロ) II」を搭載するライカS最上位モデル。最大秒間3.5コマの連写性能を持つなど、処理スピードの高速化を実現した。フルフレームミドルフォーマットでのフルHD動画撮影、スーパー35mmフォーマットによる4K動画撮影にも対応。バッファメモリは2GBだ。フォーカルプレーンシャッターを新たに搭載し、最低15万ショットと長寿命化も実現している。

オートフォーカスシステムは刷新され、より高速かつ精度も向上。動く被写体を捉えて追尾する「予測オートフォーカスモード」を装備する。GPSモジュールを内蔵しており、撮影地の地理的位置データを画像のExifデータに記録できる。二軸位置センサーを新たに内蔵し、情報をビューファインダーに表示。外付けの水準器を使わずに水平垂直を確認可能だ。無線LANモジュールも備え、専用のアプリをインストールしたiOS端末から、カメラの遠隔操作やライブビュー撮影が可能になる。

背面の液晶ディスプレイは3型・約92万画素でsRGB 1,600万色の色空間に対応。カバーガラスにはゴリラガラスを使用しており、傷が付きにくい。上面には半透過型液晶ディスプレイを搭載。本体はマグネシウム合金を採用し、バヨネットと操作部品はステンレスを使用。ボトム部はアルミ製。

ライカSシステム独自のデュアルシャッターコンセプトを採用。最高1/4,000秒のフォーカルプレーンシャッターや、最高1/1,000秒までのシャッター速度にフラッシュを同調できるセントラルシャッター搭載レンズをユーザーが選択できる。

前面

背面

主な仕様は、撮像素子が30×45mm(ライカプロフォーマット)のマイクロレンズ方式ライカCMOSセンサー、記録画素数が3,750万画素。レンズマウントはライカSバヨネットマウント方式(35mm判換算で約0.8倍)で、ファインダー視野率は約98%、倍率は0.87倍(70mmレンズ、無限遠時、0dpt.)。

ISO感度はISO100~12500、シャッター速度は1/4,000秒~60秒、露出補正は-3.0EV~+3.0EV(1/2EVステップ)。画像ファイル形式は静止画がDNG(ロスレス圧縮有無選択) / JPEG、動画がMOV(Motion JPEG)。

記録メディアとして、SDXCメモリーカードとコンパクトフラッシュカードを使用できる。電源には充電式リチウムイオンバッテリーを採用。防塵・防滴性能を持つという。本体サイズはW160×D120×H80mm、重量は約1,260g(バッテリ除く)。

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