米Appleは8日(現地時間)、同社の開発者向けカンファレンス「WWDC 2015」にて、定額制の音楽ストリーミングサービス「Apple Music」を発表した。サービスは6月30日から世界100カ国で開始される。月額使用料は個人メンバーシップで9.99ドル、最大6人で共有できるファミリーメンバーシップで14.99ドル。サービス開始から3カ月は無料で試用できる。
Apple Musicは、約3,000万曲を自由にストリーミング再生できる定額制の音楽配信サービス。ユーザーに適した音楽を提供するキュレーション機能「For You」が大きな特徴で、音楽のプロが作成したプレイリストをユーザーの趣向に関する情報と組み合わせ、それぞれのユーザーにおすすめの音楽を紹介する。また、Apple Musicのライブラリには、ユーザーが保有しているiTunesライブラリの曲も登録できる。
毎日24時間・世界100カ国以上に向けて配信される「Radio」では、ロサンゼルスのZane Lowe氏、ニューヨークのEbro Darden氏、ロンドンのJulie Adenuga氏など著名なDJのプログラムを楽しめる。Radioは音楽ジャンル別にチャンネルを持ち、ユーザーが好きな曲、アルバム、アーティストを選択すると、ユーザーの趣向に合ったおすすめ番組リストを提示する。
このほか、ミュージシャンとファンの交流の場となる「Connect」機能を発表。ユーザーは、ミュージシャンがアップロードする写真、動画、メッセージなどを閲覧できる。ユーザーとミュージシャンは直接コメントを投稿しあえる。
iOS版の場合はSiriで操作可能。曲送りや再生といった基本操作のほか、「1982年のトップソングを再生して」など、幅広い音声検索ワードに対応する。
Apple Musicが提供される「世界100カ国」の内容は明らかになっていないが、Appleの日本サイトにはすでにApple Musicのページが開設されている。
対応デバイスは、iPhone、iPad、iPod touch、Mac、iTunesをインストールしたWindows PCなど。Apple TVとAndroidでも今年の秋から利用可能になる。