オンライン写真サービスの米Flickrは5月7日(現地時間)、「Flickr 4.0」の提供を開始した。アップロードから閲覧、写真管理、編集、共有まで、写真のワークフローを簡素化し、また異なる種類のデバイス(PC、スマートフォン、タブレット、TV)で共通した操作体験が得られるようにデザインをまとめた。

Flickrへの写真のアップロードを簡単にするために、PC向けにアップロードツール「Uploadr」(Windows、Mac)を用意した。フォルダを選択するだけで、バックグラウンドで選択したフォルダに入れた写真を自動的にアップロードする。モバイルアプリ(Android、iOS)でもAuto-Uploadr機能がスマートフォンやタブレット内の写真を自動的にFlickrにバックアップし、Auto-Uploadrを活用することで全ての写真が自動的にFlickrに集まるようになる。なお、Uploadrで送信された写真はプライベートになるようにデフォルト設定されている。

アップロードした写真をすばやく整理できるようにカメラロールがアップデートされた。タグ付けなどで複数の写真を選択する際に、1枚ずつタップまたはクリックして選択するのは手間だったが、新しいカメラロールでは1枚の写真をタップまたはクリックしたまま指やポインタを上下左右に動かして複数の写真を選択できる。写真を選択すると使用できる機能(編集、アルバム作成、共通など)が並ぶアクショントレイが現れ、少ない操作で、流れるように整理や編集を完了できる。たとえば、これまで複数の写真を共有するためにまずアルバムを作成する必要があったが、新しいFlickrではカメラロールで選択し、アクショントレイから簡単に共有リンクを生成できる。

1枚の写真をタップし、指を上下左右にスライドさせて複数の写真の選択が可能

イメージ認識技術を活用して、風景、人、白黒、パノラマといった約60のカテゴリに写真を自動分類する「Magic View」がカメラロールに加わった。検索機能でもイメージ認識技術の活用が進み、検索結果を色やサイズ、向きなどで絞り込める。また検索アルゴリズムがユーザーの検索の意図をより正確に理解するようになり、たとえば「London Eye」と検索したら"ロンドンと目"に関する写真ではなく、ロンドンにある観覧車を表示する。

「風景:夕暮れ」「風景:雪」といったように写真が自動分類される「Magic View」

「Flower」で検索した結果を色で絞り込み

Flickrに初めて複数の写真をまとめてダウンロードする機能が用意された。カメラロールで選択した写真をZip形式でダウンロードできる。