首都高速道路は3月7日に開通した中央環状線(高速湾岸線~高速3号渋谷線)について、開通後1週間の利用状況を発表している。1日平均5万台の利用があり、中央環状線内側の渋滞・混雑量は約5割も減少したことがわかった。

中央環状線が開通した3月7日、新旧の名車による「通り初め」も行われた

中央環状線は総延長47kmの環状道路。計画から50年を経て、最後の高速湾岸線~高速3号渋谷線の9.4kmが3月7日に開通した。圏央道・外環道とともに「首都圏3環状道路」のひとつである中央環状線が開通したことで、首都圏の道路事情は一変。開通後1週間の利用状況から、早くも渋滞緩和に大きな役割を果たしていることが確認された。

開通した区間の直接的なメリットとして、新宿(西新宿JCT)から羽田空港(空港中央出口)まで、従来の所要時間約40分から約19分に短縮された。羽田空港発着バスが所要時間短縮を見込んだダイヤ改正を予定し、空港と都内を結ぶタクシーの定額運賃が一部値下げされるなど、早くも経済活動への効果が現れている。

中央環状線が開通したことで、車の流れも都心環状線から中央環状線にシフト。これにより、渋滞も緩和されたという。具体的には、芝浦JCT~芝浦は7%、芝浦JCT~台場は9%、浜崎橋JCT~芝公園は21%も交通量が減少。都心環状線全体では約7%交通量が減少し、渋滞は昨年3月の同週と比較して、約5割も減少している。とくに浜崎橋ジャンクション周辺では、これまで1日平均9時間の渋滞があったが、ほぼ解消されている。

一方、中央環状線の既存区間は交通量が増加した。首都高速道路では、引き続きその対策に取り組んでいくとしている。