三菱航空機は1月5日より、YS-11以来約50年ぶりの国産旅客機かつ初の国産ジェット旅客機「MRJ」(三菱リージョナルジェット)に対して、今後本格化する飛行試験や量産準備を見据え、現社屋(名古屋市港区)から県営名古屋空港(愛知県西春日井郡)ターミナルビルに本社の全機能を移転し、業務を開始した。

MRJの最終組み立て、地上試験、飛行試験のいずれも、県営名古屋空港とそこに隣接する三菱重工業名古屋航空宇宙システム製作所小牧南工場で行われる。そのため、県営名古屋空港ターミナルビルに本社機能を移転することで、効率的な業務遂行ができる体制を整える。同社は今回の本社機能の移転を機に、さらなる受注・開発に向け、全社一丸となって取り組んでいくという。

MRJは三菱航空機が開発する70~90席クラスの次世代民間旅客機。世界最先端の空力設計技術、騒音解析技術などの適用と、最新鋭エンジンの採用により、大幅な燃費低減と騒音・排出ガスの削減を実現する。また、優れた運航経済性と環境適合性により、エアラインの競争力と収益力の向上に寄与する機体となっている。機内は1列4席の配置、大型のオーバーヘッド・ビンの装備などの採用により、これまでのリージョナルジェット機にはない快適な客室空間を実現する。

移転先概要
愛知県西春日井郡豊山町 名古屋空港内

写真提供/三菱航空機