アニコム損害保険はこのほど、「ペットとの暮らしで起きたヒヤリ・ハットの経験」に関する調査を実施、結果を公表した。

同調査は11月7日~12日、契約者に対して、インターネットを通じたアンケートにて実施。発生後、すぐに動物病院に通院し、手術・入院などを行ったものを「大ケガ・大事故」、上記以外の通院治療、もしくは通院しなかったものを「ケガ・事故」、ケガをしそうになった、事故に遭いそうになった経験を「ヒヤリ・ハット」として集計している。回答数は616だった。

犬・猫の「大ケガや大事故の経験がある」は34件に

大ケガ34件の裏には、318件のヒヤリ・ハット経験が

「犬・猫との暮らしの中でケガや事故にあった経験や、ケガや事故に至らなかったヒヤリ・ハットの経験があるかどうか」を聞いたところ、有効回答616件のうち、「大ケガや大事故の経験がある」が34件、「ケガや事故の経験がある」が158件、「ヒヤリ・ハットの経験がある」が318件となった。

リビングでの「誤飲事故」と「落下事故」が多発

どのようなケガや事故を経験したのか、発生場所や状況を聞いたところ、「リビングでの誤飲」「リビングでの落下」が、いずれの分類においても多数発生していることが判明し、もっとも注意すべきケガ・事故であることがわかった。

「リビングでの誤飲」「リビングでの落下」が頻発

8割の事故が飼い主の近くで発生

ヒヤリ・ハットを含むケガや事故を経験した際の家族の状況を聞いたところ、52.4%が「犬・猫の近くにいた」と回答。「同じ部屋(場所)にいた」(18.8%)、「一緒に遊んでいた」(13.1%)も合わせると、8割を超えるケガや事故は、飼い主の手の届く範囲で発生している。飼い主が近くにいても、ケガや事故が起きるということを念頭に置き、ペットが暮らす環境を整えることが必要となる。

8割の事故が飼い主の近くで発生している

発生した場所別にヒヤリ・ハットの具体的な事例としては、玄関「散歩の準備をしている時に、植木の肥料を食べてしまった」、階段「階段上でじゃれていて、踏み外し、転げ落ちた」、リビング「こたつのコードをかじり、感電した」、台所「包丁を落して床にささったとき、横に犬がいた」などが寄せられた。いずれも大ケガ・大事故につながる可能性のある事例であり、ヒヤリ・ハットの経験を生かし、再発を防止することが必要となる。

発生場所別のヒヤリ・ハット事例

また、これからは誤飲事故が増える季節となる。同社では、誤飲事故の予防には、「ごみ箱を蓋つきにする」「人の食べ物を犬・猫の手の届く範囲に置かない」などが有効であり、事故の起きない環境を作り、年末年始を迎えることを促している。