SBIモーゲージとオールアバウトはこのほど、両社が共同で行った「住宅ローンに関する調査」の結果を発表した。同調査では、首都圏の1都3県在住で、3年以内にローンを組んで住宅を購入した30代~50代の男性636名を対象に実施。対象者を「自分で探した金融機関でローンを組んだ人」297名と、「不動産業者などから紹介された金融機関でローンを組んだ人」339名に分け、両者の傾向を探った。

自分で住宅ローンを選んだ人は毎月の支払額などを熟知している傾向

自分で住宅ローンを選んだ人は「金融リテラシー」が高い

「毎月の住宅ローンの支払金額」を認知しているかを聞いたところ、業者から紹介された金融機関で借りた人よりも、自分で金融機関を探した人の方が認知度が高く、「1円単位まで知っている」人も多かった。

また、「現在借りている住宅ローンの金利」についても同様に聞いたところ、「小数点以下まで把握している」のは、「自分で探して選んだ人」が42.1%、「業者から紹介されて選んだ人」は31.9%と、約10ポイントの差があることが明らかになった。

自分で選んだ人は家計や金融に関する意識が高い

さらに、「家計まわりで現在行っていること」については、自分で探して選んだ人の3人に1人が「定期預金を行っている」「市場金利の変動を気にしている」「経済ニュースをこまめにチェックしている」「投資を行っている」と回答していたが、業者からの紹介で選んだ人は、いずれの項目も約10ポイント程度低い結果となった。

自分で探して選んだ人は、住宅購入経験者やWeb、書籍からも情報を収集

「住宅購入時の費用について誰かに相談をしたか」を年代別に聞いたところ、自分で探して選んだ人は「金融機関の担当者」が最も多く、以下「配偶者」「住宅販売会社、不動産会社の担当者」と続いた。

情報収集を幅広く積極的に行なったかどうかに差

特に30代は「Web、書籍等で調べた」「過去に住宅を購入したことのある友人、知人」といった項目が他の年代よりも高く、情報収集を幅広く積極的に行っていた。対して業者から紹介されて選んだ人は「住宅販売会社、不動産会社の担当者」が最も多く、特に30代では半数以上の57.4%にのぼった。

自分で探して選んだ人は半数以上が住宅ローンに満足

「現在の借り入れ先を決めた理由」を聞いたところ、双方とも「金利が低かったから」が1位となった。しかし2位以下は、自分で探して選んだ人は「繰り上げ返済を自由にできるから」「トータルの返済額が一番少なかったから」「これまでに取り引きをしたことのある金融機関だから」が続いたが、業者から紹介されて選んだ人は「販売業者や不動産業者に勧められたから」「繰り上げ返済を自由にできるから」「ローン審査が早いから」と差が出た。

さらに、「現在の住宅ローンを含めた住まい周りのお金についての満足度」を聞くと、業者から紹介されて選んだ人よりも、自分で探して選んだ人の方が満足度が1割程度高いことが明らかになった。

自分で探して選んだ人の15%が増税でローンの借り換えを実施

今年4月に住宅ローンを借り換えたかにも差が出た

今年4月の消費増税に伴い、「固定費の見直しとして住宅ローンの借り換えを検討したか」を聞くと、自分で探して選んだ人の15.5%が「既に借り換えを行った」と回答。一方、業者から紹介されて選んだ人の59.0%は「特に何も考えていない」と回答した。

業者に任せた人は、5年後のローン状況が曖昧な傾向

さらに、「今借りている住宅ローンが今後どのように変わるか」について聞いたところ、業者から紹介されて選んだ人は、「あまり変わらない気がする」「よくわからない」といった不明確な回答が、自分で選んだ人よりも多く見られたとのこと。