会社で「重複」の読み方が違うと指摘され、落ち込んでしまったことはないでしょうか。重複の読み方で、間違いだと指摘されやすい「じゅうふく」。やはり間違った読み方なのでしょうか?マイナビニュース会員に「重複」を普段どう読んでいるのか、聞いてみました。

  • 重複の読み方は?ちょうふくと重複どっち?

Q.「重複」の読み方、どちら派ですか?

「ちょうふく」 60.3%
「じゅうふく」 39.7%

■「ちょうふく」派の意見

ちょうふく
・「選挙の際等に『重複立候補』は『ちょうふく~』と読まれている」(34歳男性/金属・鉄鋼・化学/その他職)
・「IT関係では『重複処理』などの用語があるが、この場合は『ちょうふく』と読むのが一般的なので」(56歳男性/マスコミ・広告/クリエイティブ職)
・「以前仕事でじゅうふくと言ったら、ちょうふくと直されたので」(29歳女性/情報・IT/営業職)
・「中学の頃習った読み方が『ちょうふく』だったから」(31歳男性/小売店/事務系専門職)

■「じゅうふく」派の意見
・「私の会社の人たちは皆そう読むので」(32歳女性/運輸・倉庫/事務系専門職)
・「どちらでも良いと思うが、くせでじゅうふくのほうが多い」(40歳女性/マスコミ・広告/事務系専門職)
・「読み方が違うような…と思いつつもこう読んでしまう」(30歳女性/食品・飲料/販売職・サービス系職)
・「じゅうふくの方が耳なじみがある」(25歳女性/商社・卸/秘書・アシスタント職)

■総評

重複はもともと「ちょうふく」と読まれていたとか。しかし「じゅうふく」と読む人が増えてきたために、現在では「ちょうふく」でも「じゅうふく」でも問題はないとされています。このように時代の変化と共にあらわれ、新しく定着した読み方のことを「慣用読み」と言います。重複以外にも「早急」や「寄贈」、「依存」など、もともとの読み方とは違う慣用読みが、根付きつつある言葉もたくさんあります。

今回の調査では「ちょうふく」と読む方が60.3%、「じゅうふく」と読む方が39.7%という結果になりました。10年程前に行われた文化庁の「平成15年度・国語に関する世論調査」では、重複の読みを調べたところ、「ちょうふく」と読む方が20.0%、「じゅうふく」と読む方が76.1%でした。現在は「じゅうふく」から、「ちょうふく」という本来の読み方に戻りつつあるのかもしれませんね。言葉は時代によって、さまざまに変化していきます。

調査時期: 2014年6月5日~2013年6月7日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男性137名 女性163名
調査方法: インターネットログイン式アンケート