上:花粉症と寝つきの関係 下:花粉症と目覚めの関係

ウェザーニューズはこのほど、オムロンヘルスケアとともに実施した「花粉とねむりの関係」に関する調査結果を明らかにした。

調査は2月5日~3月31日に同社のウェザーリポーターを対象に行い、オムロンヘルスケアに寄せられた睡眠データと、ウェザーニューズが全国1,000カ所に設置している花粉観測機「ポールンロボ」で観測した花粉飛散量の結果をもとに分析した。

まず、ウェザーリポーターに花粉症の症状と寝付きについて尋ねた。全国から5万2,251件の回答が寄せられ、そのうち"非常につらい"症状の人の4割以上(42%)は"寝付きが悪い"と感じていることがわかった。また、半分以上(51%)は"目覚めが悪い"と感じている。

花粉症と寝付きに関する調査では、"寝付きが悪い"と感じた人は、症状が出ていない人で11%、"非常につらい"症状の人で42%となった。また、花粉症と目覚めに関する調査では、"目覚めが悪い"と感じた人は、症状が出ていない人で17%、"非常につらい"症状の人で51%となっている。

続いて、オムロンの睡眠計の利用者の協力を得て、2月15日~3月31日に、花粉症の症状が出ている部分(鼻、喉、目、肌)とねむりの関係を調査した。

寝付きにかかる時間を分析した結果、"非常につらい"症状が鼻に出ている人は58分の時間を要し、"大丈夫"と答えた人の1.9倍も時間がかかっていることがわかった。

また、"非常につらい"症状が喉に出ている人は66分の時間を要し、"大丈夫"と答えた人の1.4倍の時間がかかっていることが明らかとなった。睡眠中に起きてしまう時間や睡眠効率(睡眠時間÷就床時間)に関する調査結果でも、同様の傾向が見られたことから、鼻や喉に症状が出る人で"非常につらい"症状の人は、ねむりに大きな影響を受けているようだ。

ねむるまでにかかる時間

花粉症に悩む人のねむりが、花粉飛散量に左右されるかどうかを調べるため、同社が独自に開発した花粉観測機「ポールンロボ」を使用し花粉飛散量を観測した。

3月3日~24日の8都府県(埼玉、千葉、大阪、神奈川、東京、愛知、京都、兵庫)の花粉飛散量と、寝付きや目覚めのデータ(3月3日~24日)を比較した。すると、最も花粉飛散量が多かった埼玉と最も少なかった兵庫県で、寝付きや目覚めが"悪い"と回答した人の割合を比較しても、大きな差が見られず、花粉飛散量はねむりに大きく影響しないことがわかった。