ハリウッド版『GODZILLA』のワールドプレミアに出席した渡辺謙(左)と主演のアーロン・テイラー・ジョンソン

2014年7月25日に公開が予定されている特撮怪獣映画・ハリウッド版『GODZILLA』が完成し、現地時間8日、アメリカ・ロサンゼルスのハリウッドにあるドルビーシアター(旧コダックシアター)にてワールドプレミアが行われた。

ワールドプレミアの会場となったドルビーシアターは、毎年アカデミー賞授賞式が行われるハリウッドを代表する劇場。シアター前の沿道には、映画界のセレブの名前が星のマークに刻まれた「walk of fame」が有名だが、今回『GODZILLA』は、ミッキーマウス、ドナルドダックに続く3番目のキャラクターとして名前が刻まれている。

ワールドプレミアに先がけて、ゴジラをイメージしたレッドカーペットならぬ"ブラックカーペット"アライバルが行われ、ハリウッド大通りからドルビーシアターに敷かれた、長さ120メートルのブラックカーペットに、ギャレス・エドワーズ監督、アーロン・テイラー=ジョンソン、エリザベス・オルセン、ブライアン・クランストンと、渡辺謙・南果歩夫妻が登場すると、沿道に集まった2,000人以上のファンは大熱狂。キャストたちは、ファンのサインを求める声にも快く応えていた。また世界中から、テレビクルー50台、カメラマン100人以上の報道陣が集まり、日本からは、日本語吹き替え版のボイスキャストを務める佐野史郎がゲストとして招待されていた。

渡辺謙・南果歩夫妻(写真左)

ブラックカーペットを歩いた渡辺は「ファンの息吹、熱さを感じますね。(映画を観たお客さんが)どういうリアクションをするか楽しみです」を期待を寄せ、佐野は「(カーペットを歩くことになって)非常に光栄です。(映画は)なるべく事前に情報を入れないようにしていたので楽しみです。日本とアメリカでゴジラを扱うというのは非常に意味があることだと思います」と、ハリウッド版『GODZILLA』の意義を熱弁していた。

ハリウッド版『GODZILLA』は、日本が誇る特撮作品の『ゴジラ』が、ハリウッドの超一流スタッフによって制作。キャストには、主演に『キック・アス』の若手実力派・アーロン・テイラー=ジョンソン、1954年の第一作『ゴジラ』の精神を受け継ぐ科学者役に 渡辺謙、さらにエリザベス・オルセン、ジュリエット・ビノシュ、サリー・ホーキンス、デヴィッド・ストラザーン、ブライアン・クランストンなどが名を連ねている。

日本語吹き替え版のボイスキャストを務める佐野史郎

テーマを"リアル"として、「今、人知をはるかに超えるゴジラが現れたら、我々は何を感じ、何をなすのか?」を掲げている。日本から始まる物語には、徹底的なシミュレーションが重ね、アクション映画の枠を超えた繊細なドラマに練り上げられているという。ゴジラ自体の造形や動きにもこだわり、ゴジラ本来の存在感を持ちつつ、これまでの映像技術では表現できなかった精細な動きが加味されるとともに、頭部のフォルムや背びれなど多くのファンが思い描くゴジラの雄姿を再現。これまでで最大(355フィート=108メートル)のゴジラ像がフルCGで制作されている。監督は『モンスターズ/地球外生命体』などで知られ、少年時代からゴジラを愛するギャレス・エドワーズ監督が務めている。