米Microsoftが3月27日に米サンフランシスコでプレス向けイベントを開催し、そこでiPad版のOfficeを発表する可能性がある。All About MicrosoftのMary Jo Foley氏やThe Vergeが、それぞれ複数の情報筋から得た話として伝えている。
米国での報道を総合すると、27日のイベントはMicrosoftの新CEOであるSatya Nadella氏が初めて公の場で同氏が提唱する「クラウドとモバイルコンピューティングの交差点」について話す予定。その戦略に沿った新製品としてiPad版Officeを披露する。Foley氏によると、iPad版Officeの構成アプリはWord、Excel、PowerPoint、OneNote。iPhone用のOffice Mobileと同じようにOffice 365の契約が要件になる。
Microsoftは13日にサブスクリプション形式の個人向けオフィススイート「Office 365 Personal」を発表、17日にOneNoteを無償化するなど、クラウドとモバイルに軸足を置いた新戦略に移行する準備を着々と進めている。そして27日に報道関係者向けイベントを開催するが、その1週間後に同じサンフランシスコで開発者カンファレンス「Build 2014」(4月2日-4日)を開催する。
報道関係者向けと開発者向けという違いはあるものの、二つを一連のイベントとして見なすべきという向きは多い。27日にNadella氏が話す「クラウドとモバイルコンピューティングの交差点」を基盤に、Buildでは今年後半から来年のロードマップが見えてくるという期待だ。例えば、iPad版Officeは「Miramar」というコードネームのプロジェクトで、これはGeminiというコードネームで開発されているModern UI版Officeの派生と見られている。昨年のBuild 2013でMicrosoftはGeminiのアルファ版のデモを披露しており、iPad版Officeの発表に続いて今年のBuildでGeminiの2014年リリースに向けた続報を公開するという期待が高まっている。この他、The VergeはBuildにおいてMicrosoftがWindows Phone 8.1を発表し、Windows 8.1アップデートの詳細や次世代Windowsへの道筋について語ると予想している。