オールナイト上映イベント「キャプテンハーロック復活祭」が8月30日、東京・新宿のバルト9で行われ、原作者の松本零士氏とアイドルグループ・AKB48の田名部未来がトークイベントに登場した。

「キャプテンハーロック復活祭」に登場した松本零士氏とAKB48の田名部未来

『キャプテンハーロック』は、『銀河鉄道999』をはじめとする数々の名作を生んだSFコミックの巨匠・松本氏の代表作。政府に反旗をひるがえしながらも人類のために戦う宇宙海賊キャプテンハーロックと、彼の乗船である海賊船・アルカディア号を中心としたスペースオペラが描かれている。9月7日には総製作費3,000万ドルと5年の歳月を投入し、キャプテンハーロック役に小栗旬、新キャラクターでハーロックの命をつけ狙う青年・ヤマ役に三浦春馬、宇宙海賊クルーに蒼井優、古田新太、福田彩乃と豪華声優陣が出演するCGアニメーション映画『キャプテンハーロック』の公開が控えている。今回のイベントでは、公開前の『キャプテンハーロック』に加え、1982年に公開された『わが青春のアルカディア』、1979年に公開された『銀河鉄道999』が上映された。

AKB48一のアニメ・特撮好きで知られる田名部は、「私の一番憧れのキャラはハーロック様なので!」とオーダーメイドのハーロック衣装で登場。田名部が「ヒーローの条件はなんですか?」と問いかけると、松本氏は「俺の旗のもとに俺は自由に生きる、信念を曲げない男が、無意識の内に私が描く男たちに共通する要素です。私が今までやってこれたのは支えて応援してくれる友人たちがいたからで、私の作品にもそういう背中を押してくれる友人たちが登場します」と自身のヒーロー像を明かした。また、理想のヒロイン像については「美しくかつ優しく、胸の中に炎があるような、怒らせれば世にも恐ろしい女です。そして生涯絶対に裏切らない。なぜか小さい頃からそういう恐ろしい女が好きだったんです」と語っていた。

イベントの中では、松本氏がホワイトボードに直筆でハーロックを描く一幕もあり、田名部が憧れのハーロックが描かれる様子を息を呑んで見守っていると、「(描いたものがホワイトボードのため)残らないのはもったいないです。劇場に残してくれませんか!?」と大感激。最後のあいさつでは「これから夜は長いと思いますが、松本零士先生の世界にどっぷり浸かってください。今日はハーロックの格好をさせていただいていてうれしかったです!」と喜びをあらわに。松本氏は「ハーロックでこれだけのものができると、映画の作り方はもっと面白くなる。次は『銀河鉄道999』や『クイーン・エメラルダス』でやってみたい。ただし終着駅はまだ先で、錨を下ろす気はありません。当分がんばっていきたいと思います。まだ、これからです!」と、今回の『ハーロック』で終わることなく、次を見据えている様子だった。