女優の菅野美穂、俳優の阿部サダヲ、池内博之らが8日、都内で行われた映画『奇跡のリンゴ』初日舞台あいさつに登場した。

映画『奇跡のリンゴ』初日舞台あいさつに立った阿部サダヲ(右)と菅野美穂

同作は、2006年にNHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』で紹介され、大きな反響を呼んだリンゴ農家・木村秋則さんが、無農薬でのリンゴ栽培を世界で初めて成功させるまでの11年にわたる壮絶な苦難の日々と、成功への軌跡を描いた作品。

木村さん役を演じた阿部は、鑑賞後に泣いている観客を見て「ありがとう」ともらい泣き。阿部自身も、完成作品を見て涙を流したといい、「木に向かってお酒をかけながら、一言一言ありがとうっていうところで泣いちゃって。自分で演じているんだけど、本当にこの人良かったなあって思って……」と明かした。   夫を献身的に支える妻・美栄子役を演じた菅野は、「たくさんの方に見ていただいてうれしく思います。一年前に撮影していた作品が、今日私たちのもとを離れていくんだなという気分です」と笑顔であいさつ。撮影中のエピソードについて聞かれると、菅野は「阿部さんは内気でシャイで。現場で暗くて心配してました」とあっけらかんと語り、「今も目を見ていいんだよ?」と、照れる阿部の目をのぞき込む一幕もあった。

一方で、阿部について「演技を一緒にやっていて、引きこまれるなあって尊敬しました。バラエティで振られても、返しができる子だから。えらいわねえ~」「いい俳優さんだから、長生きして、いっぱいいい作品を作ってね」と、愛情たっぷりにべた褒め。これを受けて、阿部は照れ笑いを浮かべつつも「ありがとうございます。菅野さんを母さんと呼びたいくらい。母さーん」と呼びかけて笑わせた。

また、イベントでは、公開を記念して“奇跡のリンゴ”での乾杯が行われた。阿部は、AKB総選挙にかけて「たいへんな選挙がある中、ありがとうございます。乾杯!」と音頭を取ると、リンゴを一かじり。今までおあずけ状態で、一口も食べたことがなかったという阿部は、「うんめえー!」と絶叫。「(作品内で食べるシーンがあった)土より全然うめえなあ。土、まずかったなあ・・・」とコメントし、場を沸かせていた。