映画『奇跡のリンゴ』の母の日イベントが12日、都内のキッチンスタジオで行われ、キャストの阿部サダヲ、菅野美穂、畠山紬が出席した。

左から、菅野美穂、阿部サダヲ、畠山紬

6月8日から全国で公開される映画『奇跡のリンゴ』は、石川拓治の同名ノンフィクション(幻冬舎文庫刊)を実写化した作品。リンゴ農家の木村秋則(阿部)は、農薬に弱い妻・美栄子(菅野)のために無農薬のリンゴ栽培を決意。農薬を使わないリンゴ栽培は不可能と言われるほど困難で、極貧の生活を強いられる秋則の家族だったが、11年の辛苦の果てに"奇跡のリンゴ"を生み出すことに成功する――というストーリーで、監督を『チーム・バチスタの栄光』などを手掛けた中村義洋が務める。

イベントでは、木村夫婦の長女・雛子役の畠山がレシピを読み上げ、阿部と菅野が“奇跡のリンゴ”を使ったアップルパイ作りに挑戦。エプロン姿で「お菓子はあんまり作らないけど、料理はします」と話した新妻オーラいっぱいの菅野は、阿部に「切るの早いね~」と包丁さばきを褒められ、「だってもう36歳になるから」と照れ笑い。「パイ生地を格子状にするのが楽しかった」(菅野)、「工作みたいで面白かった」(阿部)と楽しげに話していた2人だったが、焼き上がったアップルパイは焦げて真っ黒。スタッフにより綺麗に焼けたアップルパイに差し替えられ、阿部は「俺たちがやった格子じゃない!」と笑わせながらも、「美味しい。生も食べたかったな」と初めて食べる"奇跡のリンゴ"に大感激で、菅野も思わぬハプニングに大爆笑しながら「優しい味に仕上がってます」と笑顔を見せた。

普段から料理をするという菅野は、「母に褒められたのはギョーザ。野菜たくさんの具で皮を食べる感じ。ダシ醤油を付けて食べます」と得意料理を明かし、実母について「明るくてタダが好きなお母さん。毎日家族のために忙しく頑張ってるお母さんに改めて感謝したい」とにっこり。続けて「最近は母の日に花を贈ってたけど、『花は枯れるからいらない』と言われたので、今年は贈ってません」と打ち明けると、阿部は「僕はカーネションを贈ったくらい。お父さんが遊び人だったので、可愛そうなお母さんだった。今日はそんな話いりませんよね?」と何故かしんみり。また、菅野は、秋則さんを支え、3人の子どもを育てた美栄子さんと撮影現場で会ったことを振り返り「とてもシャイで内気な方。内に秘めた強さで、大変な状況を支えてきたんだなと思いました」と感じ入っていた。