米Amazon.comは1月10日(現地時間)、音楽CDを購入した際にMP3データを無償で提供するサービス「AutoRip」を開始した。

米Amazon.com「AutoRip」紹介ページ

「AutoRip」は、同サービスに対応したCDを購入すると、ユーザーの「Cloud Player」に同内容のMP3ファイル(256Kbps)が追加されるというもの。このため、ユーザーはCDをリッピングして各デバイスにインストールすることなく、クラウド経由で音楽を聴くことができる。付属するMP3ファイルは、CDが配達される以前であっても利用することが可能だ。

また、このサービスの対象となるCDは大手レーベルの物も含んでおり、アデルの「21」やグリーン・デイの「ウノ!」「ドス!」「トレ!」、ピンクフロイドの「狂気」、マイケル・ジャクソンの「スリラー」など、現在、5万枚以上のアルバムがラインナップされている。同サービスに対応済みのCDについては、販売ページに「AutoRip」ロゴが表示されている。

アデルの「21」購入ページ。アルバムのタイトル下部に「AutoRip」ロゴが表示されている

特筆すべきは、同サービスの対象となるのは今後購入するものだけではなく、「Music Store」が開設された1998年からの購入履歴も含まれる点。加えて、「AutoRip」によって追加されたMP3ファイルは「Cloud Player」の容量には含まれないため、容量制限を気にする必要はない。

なお、同社は「多くの場合、無料のMP3ファイルが手に入る「AutoRip」対応のCDを購入する方が、iTunesでデータだけを購入するよりもお買い得だ」と、自社サービスの利点を強調した。