電気通信事業者協会(TCA)は12月7日、11月末日時点での携帯電話・PHSの契約数をとりまとめて発表した。新規契約から解約を差し引いた純増数では、iPhoneおよびiPadの取り扱いがあるソフトバンク、KDDI両社が好調に推移している。一方、NTTドコモでは2007年8月以来となる純減を記録するなど、明暗がくっきりと分かれる結果となった。

ソフトバンクは30万1,900増で、累計契約数は3,104万7,300契約となった。同社の月間純増数が20万件を超えるのはこれで17カ月連続で、30万件を超えるのは2カ月ぶり。ソフトバンクではKDDIとともに9月21日から米Appleのスマートフォン端末「iPhone 5」の販売を開始しており、これが純増数の牽引に大きく貢献している。また、11月末にはiPad miniおよび第4世代iPadのセルラーモデルを発売開始。KDDIとのシェア争いに再び注目が集まっている。

2位のKDDI(au)は22万8,800増で、累計契約数は3,657万7,900契約。ソフトバンクと同様、iOS端末の販売戦略により好調を維持している。また、11月から開始した2012年冬モデルAndroidスマートフォン10機種の発売については、12月9日で全製品が出揃った。全ての機種で800MHz帯の周波数を使ったLTEサービス「au 4G LTE」が利用できるようになっている。

NTTドコモは4万800減で、累計契約数は6,075万3,000契約。iPhone 5の取り扱いがない同社が、7,200件増(前年同月比92.0%減)だった先月に引き続き苦戦を強いられている。純増数が純減となるのは5年ぶりで、4万800減という数値は過去最悪のもの。地域別に見ると、NTTドコモ(関東甲信越)では3万2,800増だったが、NTTドコモ(関西)では3万4,200減、NTTドコモ(東海)では1万6,200減といったように、関東甲信越以外の8つの地域で全て純減を記録した。

携帯電話全体としては48万9,900契約増で、累計契約数は1億2,837万8,200契約となった。

グループ 純増数 累計
NTTドコモ -40,800 60,753,000
KDDI(au) 228,800 36,577,900
ソフトバンクモバイル 301,900 31,047,300
イー・アクセス - -
携帯電話総計 489,900 128,378,200

NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクモバイルの純増数には、プリペイド契約および通信モジュールサービスについての純増(減)が以下の通り含まれる。

グループ 純増数のうち
プリペイド契約 通信モジュール
NTTドコモ -9,700 53,100
KDDI(au) -4,200 17,100
ソフトバンクモバイル -6,100 58,100

PHSではウィルコムが44,100増で、PHS全体で累計490万1,800契約となった。

グループ 純増数 累計
ウィルコム 44,100 4,901,800
PHS総計 44,100 4,901,800

無線ブロードバンドサービス(BWA)のUQコミュニケーションズは10万4,200増で、累計385万1,500契約となった。

グループ 純増数 累計
UQコミュニケーションズ 104,200 3,851,500

(記事提供: AndroWire編集部)