米Intelは27日(現地時間)、Windows 8を搭載したタブレット/タブレットコンバーティブルデバイス向けに開発した「Atom Processor Z2760」(開発コード名: Clover Trail)を発表。Acer、ASUSTeK Computer、DELL、富士通、HP、Lenovo、Samsung、ZTEなどが手がけている採用製品を紹介した。

Atom Z2760は、第2世代のhigh-k/メタルゲートを用いた32nmのSystem-on-Chip (SoC)プロセステクノロジで製造されており、最大533MHzで動作するIntel Graphics Media Acceleratorを統合したSoCである。プロセッサはクロック周波数1.8GHzのデュアルコアで、Hyper-Threadingテクノロジに対応しており、4スレッドの同時実行が可能。Burstテクノロジもサポートする。一方で電力管理機能に、MicrosoftのConnected Standby (接続維持スタンバイ)をサポートするS0ixが追加された。タブレットモードでは長い駆動時間と優れたコネクティビティを提供し、デスクトップモードではデスクトップ向けアプリケーションをスムースに動作させる。優れた効率性がAtom Z2760の特徴であり、Intelによると10インチのリファレンスハードウエアにおいて、バッテリー駆動で3週間以上のConnected Standby、10時間以上のHD動画再生が可能だったという。

32-bitデュアルチャンネルのメモリーコントローラが統合されており、LPDDR2に対応する。メイン最大8メガピクセル/セカンダリ最大2.1メガピクセルのカメラをサポートするISPを内蔵。GPS、コンパス、加速度/近接/光/SARS/サーマルなどのセンサーの接続が可能だ。

この日披露された搭載製品では、Acer「Iconia W510」、ASUSTeK Computer「VivoTab」、富士通「STYLISTIC Q702」、HP「ENVY x2 」、Samsung「Smart PC」(Series 5 Slate)がタブレットとキーボードを組み合わせたコンバーティブルデバイスだった。Acer Iconia W510は、10.1インチのタブレット部分の厚さがわずか8.9ミリで、キーボード装着時の重量は1.27キロ。32GBと64GBのストレージオプションが用意される。DELL「Latitude 10」、Lenovo「ThinkPad 2」、ZTE「V98」はタブレット製品だ。ThinkPad 2についてIntelは「Windows 8アプリだけではなく、Adobe Photoshop、Quicken、TurboTaxなどプロダクティビティソフトも動作する」と、パフォーマンスと優れた生産性をアピール。さらに「Atom Processor Z2760では、8.5ミリの薄さと、重量1.5ポンド(約680グラム)の、薄く軽量なタブレットも可能」としている。

Acer Iconia W510

ASUS VivoTab

DELL Latitude 10

HP ENVY x2

Lenovo ThinkPad 2

Samsung Smart PC