王室のスキャンダルを英大衆紙が報道するのは今に始まったことではないが、英国の大手新聞が掲載に踏み切ったのはこれが初。写真はキャサリン妃(左)とヘンリー王子 (C)BANG Media International

イギリス皇室のウィリアム王子の弟、ヘンリー王子の全裸写真が流出して物議を醸している。

ゴシップサイトTMZに掲載された複数の写真には、ヘンリー王子が8月17日の晩にラスベガスのVIP用スイートルームで男女を交えて全裸になって「ストリップ・ビリヤード」を楽しむ様子が激写されており、さらには同じく裸の女性にヘンリー王子が後ろから抱きついている姿や、ヘンリー王子が自身の陰部を手で隠す姿も写されている。ヘンリー王子は、ホテルのバーで出会った複数の女性たちを自身のVIP用スイートルームに招き入れたという。イギリス皇室の関係者はこの件に関してTMZに「現時点では何もお話しすることはありません」とコメント。

27歳のヘンリー王子は先週末、ラスベガスでの小休暇を楽しんだようで、MGMグランドホテルのプライベートバンガローで友人たちと会い、その後はカジノへ。同ホテル内のウェット・リパブリックでのプールパーティーでは、サングラスと帽子を身に付け花柄の赤の水着を履き、女性たちとおしゃべりをしている姿も目撃されている。さらに、19日の夜には、ロンドン・オリンピックの水泳男子400メートル個人メドレーで金メダルを獲得したライアン・ロクテとラスベガスのXSナイトクラブにも繰り出したという。

また複数のメディアが報じているように、ヘンリー王子と共に「ストリップ・ビリヤード」を楽しんでいた女性たちがカメラでヘンリー王子の写真を撮ろうとするのを、ヘンリー王子のボディーガードがほとんど制止しなかった事実も発覚している。ヘンリー王子の護衛担当者はヘンリー王子を守るというよりも、むしろそのパーティーを楽しんでしまったようで、写真を撮る女性たちに、ただ「あぁー、もうダメダメ……写真ダメだよ」とだけ無気力に言うだけにとどまっていたらしい。

今回の全裸写真は当初インターネット上で流出していたものの、イギリス国内ではザ・サン紙が初めて英国内紙としてヘンリー王子の全裸写真を掲載した。英国王室専属の弁護士からヘンリー王子のプライバシーの侵害だと警告を受けていたにも関わらず掲載した同紙は、すでに写真は世界中にネット上で拡散している上、掲載は読者の「見る権利」の問題であり、メディアの自由の試金石となる事件だとも主張しているという。

ヘンリー王子はこれまでも度々スキャンダルを引き起こしている。17歳の時には大麻の吸引を認め、父親であるチャールズ皇太子には、息子をドラッグ治療の病院に送るよう世論の圧力がかかったことがある。2004年にはロンドンのナイトクラブを出た際に、パパラッチと乱闘騒ぎになり、翌2005年にはナチス・ドイツの制服を着て、ナチスのシンボルである鍵十字のついた腕章をして仮装パーティーに参加したことでイギリス中から非難を浴びた。

さらに2009年に流出したビデオには、ヘンリー王子が士官候補生時代に、アジア人大学生に対してパキスタン人やインド人に対する軽蔑的な言葉である"パキ"という言葉を使って「俺らのチビなパキ仲間」と人種差別的発言を吐き、またイギリス軍と共にキプロスへ夜間演習に赴いた際には、同僚に対してアラブ人に対する軽蔑的な言葉である"ラグヘッド"という言葉を使い「クソ野郎。お前、ラグヘッドみたいだな」と発言していたことが発覚している。

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