民間の調査機関・総合プランニングはこのほど、消費者の環境意識の高まりと世界各国の排出ガス規制の強化から市場拡大が期待される電気自動車関連市場について、専門アナリストによる関係企業、官庁、研究機関などへのヒアリング取材などにより情報収集を行い、調査を実施、その結果を報告書「2012年版 電気自動車関連市場の最新動向と将来予測」にまとめた。

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2012年以降、電気自動車関連市場は急拡大 

対象とした「電気自動車」「電動二輪車」「車載用リチウムイオン電池」「車載用リチウムイオン電池部材」「充電スタンド」など電気自動車関連市場は、2011年に1兆8123億円、2015年には7兆3177億円、2020年には11兆9758億円に達すると予測され、中でも「電気自動車(HV・PHV・EV)」が大きなウエイトを占めている。世界的に排出ガスの規制が強化されていることもあり、ハイブリッド車を中心に2012年以降市場は急拡大する見込みとなっている。

「車載用リチウムイオン電池」と「車載用リチウム電池部材」は、従来の「ハイブリッド車(HV)」に使用されているニッケル水素電池からの切り替えが加速しており、電気自動車の普及に比例して市場が拡大することが予測される。世界各国の自動車メーカーから「電気自動車(HV・PHV・EV)」が相次いで発売される2012年以降は、リチウムイオン電池の量産体制が構築され価格の低減が見込まれる。      

「充電スタンド」も本格普及へ

「充電スタンド」は電気自動車のインフラとして必要不可欠であり、世界の自動車メーカーからのPHVやEVの投入が相次ぐ2012年ごろには本格的な普及が始まると予測される。公共用(パブリック)では急速充電器が普及し、家庭では普通充電器が普及すると考えられる。

今後、環境対策の面でガソリン車から電気自動車(HV・PHV・EV)へのシフトがさらに加速することが見込まれるが、エリアによって普及のスピードは異なり、先進国である日米ではセカンドカーとして電気自動車の需要が見込まれ、中国を含む新興国では低価格帯のガソリン車の普及が先行すると思われる。

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